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日向の兎
1部
17話
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した罪は償ってもらうぞ。



数時間後、ナルトが術を習得し終えたころにイルカがやって来た。チャクラを流し込んだ蓬莱の枝を巻物に封じておいた長弓につがえる。
この長弓はひたすらに射程と威力のみを追求した結果、チャクラによる肉体強化をもってしても三射が限界の失敗作だが、白眼の望遠能力を使えば1km先までなら確実に命中させる事ができる。枝を矢として使うため射線上の障害物を貫通させる事ができ、防御も無効化できるという遠距離から屠るには最適な武器だ。
狙うは頸椎部分か頭部のどちらか……む、ナルトを唆したのはイルカではないのか?
み・ず・き・せ・ん・せ・い・が・お・し・え・て・く・れ・た……ふむ、ミズキの方だったのか。
読唇術が無ければ危うく射殺すところだったぞ?イルカはナルトに感謝するべきだな。
いかんな、相変わらず私は短気で敵わんな。一度頭にくると落ち着いて判断が出来なくなってしまうな、半ば性分のようなものなのではあるが自制を心掛けなければ。
一度矢を弓から外し、深呼吸をしてから思考を落ち着ける。
兎も角、私の殺すべき相手はミズキ。それを認識した上で再度周囲を警戒してナルトの安全を確保する、それが私の今やるべきことなのだ。
巻物を盗み出したという事実と里の連中への事後処理は、上で覗いている火影にでも任せるとしよう。
私が冷静さを取り戻すのと同時にナルト目掛けて苦無が複数放たれた。
最悪のタイミングだ……気を抜いた瞬間に重なるというのは不幸以外の何ものない。幸い、イルカがナルトを突き飛ばして事なきを得たが、イルカがいなければと考えると私自身を殺したくなるようなミスだ。
……その失態は自分で取り戻すしかない。
先ほどの攻撃でミズキは捕捉できた。あとは隙を見つけて確実に射殺す。
ミズキは私に気付いていないようで、ナルトとイルカの前に姿を現して何かしら語っている。どうやらミズキはナルトの中にいる九尾の話を聞かせて悩むナルトを見て悦に浸っているようだが、なんともまぁ随分と隙だらけだな
……死ね。
私は一呼吸分だけ息を止めて体の震えを抑え込み、ミズキの急所目掛けて枝を弓から放つ。
ちっ、腐っても中忍か。確かに枝はミズキの体を穿ったが、寸前で急所からは外され左肩の骨を砕く程度に被害を抑えられた。
こちらの居場所を悟られたが、もう一射を放つ時間は稼げる距離はある。二本目の枝を弓につがえて、今度こそミズキの頭に狙いを定める。
が、ミズキは私の正体を勝手にナルトを捜索している里の忍者と勘違いし、先ほどの話を聞かれたと勘違いし逃げ出した。
その背中を狙い撃とうとしたが、悪足掻きとしてナルトへ風魔手裏剣を投げた。イルカも突然に狙撃に驚いていたようで一瞬判断が遅れ、手裏剣を迎撃することも弾くことも出来そうにない。
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