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Fate/staynight/the/crossovermoment
襲撃
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り出し学校規定のバックからスケッチブックを取り出す。
モオズ・アカラトは英霊だが宝具を持っていない。
今の状態で戦闘が始まったらモオズ・アカラトの勝ち目は薄いだろう。
なら、俺がモオズ・アカラトに使える宝具を生成すれば勝利は確定だ。

「バイパス・オン」

以前と同様、モオズ・アカラトを頭の中で想像、イメージする。
鉛筆に自身の血と魔力を込めスケッチブックに描く。
モオズ・アカラトの本来の姿をモオズ・アカラトに相応しい宝具を。

「カオス・モーメント!」

蒼色の光が周囲を照らしスケッチブックから物体が生成される。
形状を変化させ現実世界に適した宝具が姿を現す。

「な、長靴!?」

生成された物は長靴だった。
前にモオズ・アカラトの宝具を生成した時は剣だったのに今回は長靴?

「く、そ!」

モオズ・アカラトの宝具と思われる長靴?を持ち全力疾走で走る。
猫の英霊 モオズ・アカラトは俺が知る中では最強の英霊だ。
負けるなんて有り得ない思ってる確信している。だが、今のモオズ・アカラトは英霊以前に魔物なのだ。
霊体化出来ず実在する最強の英霊 モオズ・アカラトは俺が無理矢理、現実世界に召喚してしまったので宝具そのもの概念が存在しない。
完全に英霊なら宝具を扱い、敵や障害物を薙ぎ払うだろうが魔者の契約が入り雑じった状態のモオズ・アカラトには不可能だ。

「ニャ!?」

モオズ・アカラトの叫び声が耳に響く。
次に爆音と爆風が俺の視界と聴覚を妨げ身動きがとれない。
そして長靴を履いた猫は爆風に巻き込まれたのか俺の脚部に張り付いていた。

「お、お前は瞬間移動の魔術でも使えるのか!?」

「猫は全体的に軽いニャ!
爆風に巻き込まれて吹っ飛ばされたんだニャ!
上手く空中で体制を整えようとしたら君の足が目の前に」

会話途中、槍が振り落とされた。
モオズ・アカラトは会話の為に動かしていた口を止め振り落とされた槍に全神経を集中する。
槍の先を小さな手で受け止めた。

「ふむ、私の槍を手で受け止めるか」

随分、紳士的な態度の大柄な男は自身の槍を見る。

「槍の宝具と見た。
ランサーのサーヴァントか?」

「質問したいのは私だ。
君は何者だ?」

「答える義務はないニャ!」

受け止めていた槍を持ち上げた。
だが、ランサーのサーヴァントは動じない。
自身の身体が空中に浮かんでいてもランサーは動じないのだ。

「見た目と裏腹に腕力も中々だな」

空中に浮かんでいるのに違和感を感じないのか?
モオズ・アカラトは軽々と持ち上げているが浮いている方の英霊は普通に会話している。

「実体が存在する英霊なのか?
不可解な君は存在が不安定そのもの」


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