第17,5話 奇襲的外交、そして…
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すくそれを受け止め…
そこで姫路さんがホイッスルを鳴らした。
僕が見始めてからどちらも得点を上げていないはずだけれども、どちらのチームの勝ちで終わったのだろうか。
「あっ!妃宮さん!!」
遙かグラウンドからの呼びかけに、僕は大きめに手を振って返す。
あの人(吉井)の人間離れは今に始まった事じゃないのだから、おそらく僕が苦笑いを浮かべているのも見られていそうな気がする。
屋上への階段室の扉が半分しか閉じられていないことに、もしや誰かが後から来たのかと僕は思った。
そうだとすれば一人称を「僕」としていた言葉を聞かれてしまっただろうか。
(所詮、学校の中では安心できるところなんてない。)
最後の最後で出した結論を心のどこかが残念に感じているのを、僕はただの楽観的観測だろうと断じる時、少しだけ胸が痛んだ。
世界史
講義
妃宮「それでは、今回は世界史での記述問題の書き方について説明いたしますね。一応ですが、私のノートは全部読まれましたか」
吉井「えっと、言われた通り近代史ばっかり、それこそ覚えるぐらい読んだよ。妃宮さんのノートが見やすいうえに、いろんなメモのおかげで面白かったからマンガ代わりに読んでたよ。」
妃宮「それはありがとうございます。メモは私が面白いと思ったことを中心にしていますから。ではさっそくながら今回は中国の19世紀半ばから1920年にかけての記述問題を早速ですが考えていきましょうか。」
問い
19世紀半ばから1920年の間に中国では三回も北京と南京で政権が併存しついに統一された。この間のそれぞれの経緯について300字以内で述べよ。
妃宮「さて吉井君、この間にあった三回の南北政権とは何を指しているのか教えていただけますか?」
吉井「えっと、19世紀だから日本は徳川幕府の時代だから…」
えっと、19世紀だから日本は徳川幕府の時代だから中国は清の時代なんだよね、明と交代したのが何時だったかおぼえてないけど……17世紀ぐらいだったと思うし…
で清は確か首都を北京に決めたんだよね。ということは南京には政府の首都なんて出来ないんだから出来るとしたら反対勢力が作るはず。
アヘン戦争って確か1840年ぐらいで、イギリスが中国に阿片の取り締まりを止めるように要求したのがもともとで……高杉晋作はその時の上海に潜入してたんだよね。
で、えっとアロー戦争の後で常勝軍っていうのが太平天国と戦ったって書いてあったし……ってことは南京政府っていうのは太平天国の事なのかな。
で、それから孫文が南京に中華民国を作るんだよね、で清側に付いていた袁世凱が清を見限って孫文のサイドに立って留めを刺し、臨時大総統の座を譲ってもらってから、自分のホームグラウンドである北側に首都を移した。
だから、たしか北京
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