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SWORD ART ONLINE ―穿つ浸食の双刀―
07:思い出日和
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――――彼等との思い出は、決して忘れる事はないだろう。何故かそう断言出来る。
心中でそう呟く少年――――ハリンは、新年会の参加者全員を見送りそこから少し離れた所で立ち止まって胸に手を当てる。
込み上げてくる感情は、言うまでもなく《楽しみ》。
本来なら会い
見
(
まみ
)
える事などない、異世界の
英雄
(
ゆうしゃ
)
達。年齢も様々。そんな年齢の、否、境界をも越えてこうして一緒にはしゃげる。
こんな滅多にない《奇跡体験》に《楽しさ》を覚えずにはいられないだろう。
「皆、本当にありがとう??????」
感謝の意を込めた言葉を漏らし、瞳を閉じてそれぞれの事を脳裏に思い浮かべる。
――――ライトとリン。
彼等は異世界ではかなりのチートっぷりを発揮していると言っていた。一人二人上はいるようだが。誰かを守る意思は一番強く、また互いで競い合っている良いコンビネーション。ハリンは大きく劣るだろう。
――――リオンとルスティグ。
珍しくも投剣を駆使して戦うスタイルや、奇妙な調合スキル。だが、何故か憎めない。それ程までに彼等は優しい。
――――ナギ。
SAOでは数少ない女性プレイヤーの、それも《攻略組》。《閃光》の異名を欲しいがままにするアスナに勝るとも劣らない剣技は、やがて彼女の世界を照らす希望の光となるだろう。
――――アツヤとヒメカ。
膨大なまでのポイントを筋力に振っているにも関わらず、通常以上の速度での移動を可能とし、かつ二対の大剣を振り回すアツヤと、それを影で支えてきたヒメカ。彼等もまた、SAO世界の攻略に大きく貢献したのだろう。
――――セモンとセツナ。
《両剣》を類いまれなる技術で使いこなすセモンに、身の丈を越えるであろう巨大鎌を豪快に振り回すセツナ。セモンは無垢な笑顔の中に確かな信念を、セツナは何かを全うするという信念を、それぞれ確かにたぎらせている。
彼等との出会いが《良》と出るか《悪》と出るか、答えは誰も分からない。
ただ、決して悪い経験ではなかったと、ハリンはそう思う。
また会いたい。
こんな気持ちを、今までに一度でも味わった事はあっただろうか?
答えは否だ。
「もう一度会える??????確信はないけど、そう思えるんだ。また会おう、
英雄達
(
みんな
)
??????」
「ハリンくーんっ、帰りましょーう、攻略再開しますよ!!」
顔を上げれば、一人の少女、オウカが。振り返る事はない。これが最後ではないのだから。
「ああ??????行こう!!」
ハリンは駆け出す。これにて異世界の勇者達との交流は幕下ろしとなるが、彼等の物語はまだまだ終わらない―――
――――フェリス・アニョ・ヌエボ §クロスストーリ
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