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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第61話 カフェでの話し合い
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らくなる一方だった。聖王家の騎士達には私を除いて誰もが実力不足で、討伐されるのは時間の問題だった。私は時期を見て逃げようと思ってたわ。奪ってきた金銀財宝のお蔭でお金には困らなかったし、聖王家の人間に負けない自信もあった。………だけどそんな自信は直ぐに折られてしまったわ」
「嬉しそうだな………」

ウォーレンの言う通り、クレアは当時の事を思い出しながら笑みを溢していた。

「そうね………あの時は衝撃的だった。男にだって負けた事が無かった私が手も足も出なかった。悔しかったけどその時からね、私は団長に惚れていたのよ」

恍惚とした表情でにこやかに笑うクレア。

「そして負けたその日から私は団長の部隊の副隊長として一緒に戦果を挙げてきた。私は団長の右腕の自負もあったし、団長もそう思っていてくれていた筈、そして正式に聖騎士としてその地位に着いた翌年、私も聖騎士に選ばれる事になった」
「すみません、ちょっと良いでしょうか?」
「何?」

話の途中、不意に星が手を上げ、問いかけた。

「話を聞く限り聖騎士とは戦果を得てなる様ですが、完全な実力主義だったのですか?」
「そうよ。聖騎士は家系やその人の地位も関係無く、実力とそれに伴う戦果を挙げたものがなれたの。私も団長の名前を汚さない様にと精一杯頑張ったから聖騎士に選ばれた。私は嬉しかったわ、また団長と一緒に肩を並べて戦えると。そして何時か自分の本当の気持ちを伝えようと。………でも………」

言葉を濁らせながらカップのコーヒーを見るクレア。
あまり思い出したくなかった光景だったのか、再び話始めるまで少し間が空いた。

しかしその間で何を言いたいのかを分かってしまった。

「………ベルガントとオリヴィエが一緒に居る所でも見たの?」
「………ライの言う通りよ。その時、初めて見る団長の姿に私は動揺した。初めて会ってからずっと一緒に居たのに、私が今まで見た事の無い表情。それを引き出しているオリヴィエに私は嫉妬した。妬ましかった。そこからかしらね、私はオリヴィエから団長をどう引き離そうかと考え始めたのは………」

そこからあまり話したくないのか俯きがちで話し始める。

「色々と考えたわ。あの女を出し抜きために本当に色々と………だけどそんな思いとは裏腹にあの2人の気持ちは固まりつつあった。………だから私はいっその事オリヴィエを殺してしまおうと思ったのよ」
「普通じゃ無いわよそんなの………!!」
「「「………」」」

エリスが呟く中、星達3人は何か思う事があるのか、特に何も言わず話に集中していた。

「そんな中ふと思ったの。どうせ殺すならオリヴィエの絶望する顔が見たくなってきたからベルガントを殺してみる事にしたのよ。そうすれば彼女から団長を奪える。団長は私の中にも残ってるし
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