第五十層ボス戦
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わり、ソードスキルを発動させる。
大鎌 八連撃 デスワルツ
踊るように身の丈ほどある大鎌を振り回し、次々と強烈な斬撃を一点集中して叩き込んでいく。
ここに来て私の愛鎌《冥福の大鎌ーレクイエムー》の特殊能力が活きているようだ。この鎌には、相手の武器や防具の耐久値を通常より大きく削るという【アームド・ブレイク】というスキルが備わっており、一撃当てるたびに強固な竜鱗が脆くなっていくのがわかる。そして、八連撃目を叩き込んだ時、ついに一つの鱗が破壊でき、無防備な部分が露出する。だが、それによってボスのタゲが私へと移行してくる。
「うわっ!危なっ!」
何人ものプレイヤーを屠ってきた剛爪の連撃が私に襲いかかるが危なげなく躱し、同時に鎌で切り裂いていく。
「破っ!」
『ギャァァァ??』
ボスはマークから外れていたユーリによって無防備な部分へと強烈な一撃を入れられ、悲鳴をあげる。もうすぐで一本目のHPバーを破壊できるところまできていた。
完全に崩されていたフォーメーションもようやく修復でき、後方からレイドリーダーの指示が飛ぶのが聞こえてくる。攻撃部隊が次々とボスへと攻撃を繰り出し、放たれた攻撃を防御部隊が攻撃部隊とローテーションし、重そうなタワーシールドを前面に押し出し、攻撃をカードする。
八パーティーあったのは、まともに機能しているパーティーは四つと半分まで減らされ、壊滅的な危機に陥ったものの今はマトモにやりあえている。そして、一番大きい要因は血盟騎士団の団長、ヒースクリフだろう。
「むんっ!」
ヒースクリフは二、三人のタンクでようやく受け止めているボスの攻撃をたった一人で受け止めている。おそらく、彼が居たからこそ戦線崩壊しても持ちこたえれたのだと思う。
「全く、ふざけてるだろ、その防御力。分けてくれよ。」
「なら私は君の俊敏値を頂こうかな?」
ユーリの呟きははっきりと聞こえていたらしく、ヒースクリフに冗談混じりで返されている。ボス戦、しかも一度でもミスればゲームオーバーな状況で何やってんのと思ってしまう。
「それは勘弁だな、っと!」
「そうか。」
二人を狙うボスの攻撃をユーリは刀ではじき返し、ヒースクリフは受け止める。私も負けてはいられない。そして、それは他のプレイヤーも同じようで士気が上がってきている。
着実にダメージを積み重ね。ようやく三本目のHPバーの全て削りとる事ができた。
このまま何もなければいける!そう心の中で確信する。だが、今思えばこれがフラグだったのかもしれない……。
side out
◆◇◆
何時間かかったかわからないがついに五本目のHPバーまでを削りきり、残すところあと二本。だが、その時悲劇が起きる。
大抵のモンスター
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