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【達幹】二人だけの土曜日【R-18】
【達幹】二人だけの土曜日【R-18】
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一一土曜日にショッピングモールの最寄り駅で待ち合わせよう

そう達也と幹比古は約束し、指折り数えて当日を迎えた。
幹比古はキャビネットからホームに降り立つと、大きく息を吸い込んだ。

時刻は指定の30分前。
はやる気持ちを押さえきれず、つい早く家を出てしまったのだ。
幹比古は内心で早過ぎたと思ったものの、達也が来るまでの時間を心の準備にあてればいいと思い直し、待ち合わせ場所の改札口へ向かった。

今日の服装はネイビーのショールカーディガンに、淡い水色のシャツ、ベージュのチノパンで、シャツはトリコロールボタンのものだ。
特に派手というわけではないが、シンプルな服装を好む幹比古にしてはかなり頑張ったコーディネートである。


(「大丈夫かな、おかしくないかな。達也は表面的なことにはとらわれないって言ってたけど……」)

気になるものはどうしても気になってしまう、女の子じゃあるまいし何故こんなにも服装に悩むのかと、幹比古はモヤモヤした気持ちで改札の向こうの柱を見た。
そしてモヤモヤが一瞬にして吹き飛ぶ光景が目に飛び込み、反射的に近くの柱へ身を隠した。

(「ななな、なんで! どうして今達也がいるの!?」)

大人びた顔つき、涼やかで揺るぎのない双眸、長身でがっしりとしていて、尚且つスラリとした体躯、身に纏う精悍な雰囲気。
見間違いのしようがなく、達也が既に改札の向こうで待っている。

(「なんで僕は隠れているんだろう……それに」)

幹比古はそっと柱の影から達也を盗み見、素早くまた隠れた。

(「なんか凄く格好よく見える、どうしよう、なんだか出ていきづらい!」)

達也は黒のテーラードジャケットに白のVネックのTシャツ、ストレートタイプのジーンズ姿だった。
日頃から鍛えていて体の引き締まっている達也に、そのシンプルな出で立ちはよく似合っているし、制服の時には見えない鎖骨が色っぽくも見えた。

(「ここでもたもたしてたらもっと待たせてしまうって分かってるけど、無理……」)

赤くなったり青ざめたり、幹比古がひとり百面相していると、聞き捨てならない会話が唐突に耳に入った。

「ねぇ、あそこの人イケメンじゃない?」

「あの黒いジャケットの人? 背も高いしなんかクールっぽそう 」

「そうそう、声かけて切っ掛け作っちゃおうよ」

行っちゃう? 行っちゃう? と女性二人がかしましく盛り上がっていて、幹比古は危機感を募らせた。

(「恥ずかしいとか言ってる場合じゃない、このままじゃ達也が、あれだ、昔風に言うと逆ナンされる!」)

(「達也ならちゃんと断るだろうけど、信じてるけど、黙って見ているなんて嫌だ」)

もはや躊躇している暇はないと、幹比
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