第伍話『喧嘩狼と喧嘩姫』
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学園から何人かかり出される事になっている。地域との交流ってヤツだ。
それが、今年はうちの学園にまわってきたと言うわけ。係はクジで選出され、うちのクラスからは俺。
まあ、当たった以上は転校生とはいえしっかりやるけど。話しでは難しい仕事もあまりないみたいだし気楽にやればいいか。
そして、もう一人選ばれた女子は―――愛こと俺の従妹の辻堂愛。
「彼女、土曜の会議もサボったんだろ」
「辻堂さん。興味ないんでしょうか…」
いやいや、委員長。実はその真逆、愛は3会の準備委員に選ばれた事をかなり喜んでいた。
なんせ、真琴さん達が出会ったのがこの開海会らしい、その準備に自分が関われるというのは娘としては嬉しくないわけがない。
まぁ、あいつにも番長って立場があるから自分から進んで手伝うなんて出来ないだよな
「何かあったら言ってくれ。手伝うから」
「私もお手伝いしますね」
「おう、ありがとう。大、委員長。でも、多分大丈夫だよ。準備はたいしたこと無いって言ってたし」
こういう時、頼れる友達が居るっていうのは嬉しいもんだ。
「そうだ、女子の当番を換えてもらえばいいんじゃないか?」
「いや、そこまでしなくてもいいよ。愛のヤツだって気が向いたら手伝ってくれるさ」
そのきっかけをどうやって作るかが問題なんだけどな。と考えていると―――
「辻堂オォォォオオオオオオオオ!!」
何か、変なのが3人ほどバイクで乗り込んできた。
「ようやく来たな、辻堂愛!」
「我ら千葉連合よりつかわされた、千葉のジャックナイフ三連星!」
「テメェの首をいただきにきたぜぇ」
朝っぱらからよくやるな、あの連中…。
「俺の名前はエッジ!ナイフ捌きでは右に出る者はいない、人呼んで千葉の流星――――デットナイフ・エッジ!!」
なんか、先頭にいたヤツがポーズをとる。
「そして俺は、バタフライナイフ二刀流で10人を捌いた、人呼んで千葉の忍者――――バター次春!!」
何こいつ、AV男優でもやってんの?
「そして俺は、千葉最速のナイフ使いにして千葉最強の刺客――――デットナイフ・エッジ!!」
かぶってる、かぶってる。
そんなことを心の中でツッコミながらふと愛の方を見ると「……はぁ」と面倒くさそうに溜息をついていた。
「クミ、ケンカは放課後からって看板さげとけ。朝からこのテンションはキツい」
「す、すんません」
「まあ、いいや。たった3人だしお前らに任せた」
「「「はい!」」」
元気よく返事をする辻堂軍団。それぞれ、バットやら角材やらを手にしていた。
「(こり
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