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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第七十五話
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当に僕は此処まで……よく想われていたんだなぁ……。

「……カノンノ……皆……もう、本当にお別れみたいだ……」

「っ……やだ……やだやだやだ……っ! 居なくならないで……消えないでよ……衛司……っ!」

「皆……今まで……ありがとう……。それと……カノンノ……」

「っ……やだ……衛司……っ!!」

完全に消えかかる僕の身体。その僕が出していく言葉に、カノンノは僕に触れようとその場を走り、僕へ向けてと必死に手を伸ばす。
だが……。

「……ありがとう……僕を愛してくれて。僕も君の事を……愛してるよ……ごめんね……──」

「っ!! 衛司……衛、司……えいじぃ……っ! いや……いやあぁあぁぁぁぁぁぁっ!!」

僕はその言葉を最後に……完全に『ルミナシア』から消え去り、カノンノの手は衛司に触れることなく何もなくなった空間を掴むだけだった。

大切なものを無くした少女の悲鳴に応えるものはおらず……ただ静かに……持ち主を無くした星晶剣と持ち手部分のみの木刀が、『カラン』という音を出して地面に落ちるだけであった──。




─────────────────────



「──……此処は……?」

──身体の感覚が消え、完全に消滅してこれからどうなるのかと思っていると、不意に身体に感覚がある事を感じてゆっくりと目を開けると、僕は何もない……真っ白な空間に立っていた。
ゆっくりと周りを見回して見ても右も白、左も白……全てが真っ白で今、自分がちゃんと立っているかも分からない程であった。
ただこの場所……前に僕が元の世界かルミナシアを選ばされたあの黒い空間と似ているような気がした。

「此処は……一体……」

「此処は『世界』と『世界』を繋ぐ中間地点。言わば……『世界の間』と呼ぶ場所だ」

不意に、僕の背後であろう位置から声が聞こえ振り返ると……そこには一人の人らしきものが立っていた。全身をこの空間同様に真っ白なローブで覆い、顔を隠している所かその声は男性にも女性にも聞こえ、その人らしき人が本当に人なのかすら分からなかった。

「あなたは……一体……」

「これは失礼。……私は『オリジン』。精霊達の王にして、『世界』を司る大精霊だ」

「『世界』の大精霊……オリジン……」

オリジン……その名前は今までの『テイルズ』シリーズでも聞いた事があったけど……『世界』を司るって……。
僕の思いを知ってか知らずかオリジンは静かに言葉を出した。

「まずは『ルミナシア』を救ってくれた事に礼を言おう。さて……何故君が此処にいるか、分かるかな……?」

「……僕が『ルミナシア』に来たこと……それに僕がこの後どうなってしまうか……ですか?」

「あぁ……君は文字通り完全な『イレギュ
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