最後の希望
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「伝説級武器ゲット、おめでとう」
ライトが俺達に言う。
「……俺、ハンマー系そんな上げてねぇけど」
「ならリズに上げれば?」
ミザールが言う。
「馬鹿言え、コイツはトールから貰った物だ。リズなんかに渡すか」
来人がそう言うと、ストレアが口を開く。
「マスター、玉座の後ろに下り階段が生成されてるよ!」
「何?」
来人は言うと、ミョルニルをストレージに入れて、玉座に駆け出した。
俺も、雷刀を腰に付けて皆と共に後を追う。
裏に周り込むと、確かに小さな下り階段がぽっかりと口を開けていた。妖精一人でギリギリのサイズのそれの中に、来人が先に飛び込んだ。
すると、俺はゼツを掴んで言う。
「よし、突っ込め」
そして、思いっきり投げ入れた。
「ゼツ!?」
リナが叫ぶと、ジンがようやく戻って来た。
「どうした?」
「ジン、取り合えず小さくなれ、そして走るぞ」
「む、分かった」
ジンは小型犬サイズになると、俺の頭に乗っかり、再び全員に脚力ブーストをかけると、速攻で降りた二人の後を追う。
暫く下っていると、視界に明るい光が現れ、そこ目掛け一気に飛び込むと、そこはピラミッドで言う<玄室>の様な場所に出た。
そして、来人の方に歩み寄ると、目の前に三本の剣が台座に置かれていた。
一本は、伝説級武器<聖剣エクスキャリバー>。
一本は赤と黒の混ざった剣。
一本は白と黒のツートンで彩られた剣。
「来人……」
「……ああ」
俺達はそれぞれ、エクスキャリバーの隣の台座の前に立つと、柄を握った。
「「せぇ……のぉ!!」」
ありったけの力を込め、台座から、剣を引き抜こうとする。
「う、お、お、お、お、っ!!」
来人が思いっきり引き抜くと、
ギャリンッ!!
引き抜かれた剣は、主の帰還を心待ちにしていたかのように、輝き、抜き放たれた。
「ずっと……待っててくれたんだな……相棒」
魔剣<血の罪>。あの世界でリズに創られ、俺の手に渡り、最後の最後まで来人の側に居続けた最強の魔剣。
来人はそれを掴むと、静かに涙を流した。
それを、ミザールが見て、来人を抱く。……見てて吐き気が催して来たな。
俺も剣に集中し、思いっきり力を入れる。
「ぬ、お、お、お、お、っ!!」
「それでもかぶは、抜けません」
「オイコラスノー、テメェ後でぶん殴る!!」
その怒りを力に変え、筋力値を限界まで引き上げる。
途端、周りから声援が送られる。
「り、ゃ、あ、あ、あ、あ、っ!!」
思いっきり床を踏みしめ、抜こうとするが、びくともしない。そこに。
「ダーク、我の力も使え!!」
リオが遅れて入り口から来ると、俺は叫ぶ。
「着装ッ!<レウスα>ーーーーーーーー!!」
そう言うと、リオのほうこうが響き、俺に焔の鎧が纏わり、レウスαが着装される。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ