第五章
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ソーニャもそれを受け取ってだ。そのうえで言うのだった。
「有り難う」
「受け取ってくれたね。じゃあ後は」
「二人で食べましょう。それじゃあね」
「うん、このオレンジをね」
「一緒にね」
笑顔で言い合う二人だった。そしてそのオレンジを食べた。それは新鮮さよりもみずみずしさよりもだ。もっと別の味がしたのだった。
三個のオレンジ 完
2010・5・9
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