暁 〜小説投稿サイト〜
東方紅魔語り
紅霧異変
Part11 パチュリー・ノーレッジ
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
なんとか逃れる魔理沙だが、それを狙い撃つように、蒼海のように青いレーザーが魔理沙の前方から襲いかかる。
 それを避けようと右へ移動するが、そこで右からの弾幕の脅威に晒される。

「全方向から襲いかかるスペル。貴方は持つかしら?」

 ありとあらゆる方向から来る弾幕を全て紙一重でかわしていき、魔理沙は星の弾幕を張って行く。
 だが、パチュリーの弾幕に邪魔されて辿り着かなかったり、辿り着いたとしてもパチュリーの謎の力に相殺されていく。

(やっぱあれが厄介だな。どういう仕組みだ?)

 何もかもを問答無用で相殺できるような便利な物なら、魔理沙が光速移動をした時だってどうにか出来た筈。
 どうにか出来なかった。という事は、相殺する力ではない。
 恐らく、何か他の力を魔理沙に視認されないようにぶつけているだけ。

(能力って可能性もあるな。ならその解析からしないといけないか)

 その瞬間、魔理沙はいきなり動きを変えた。
 その場で上下左右に動きながら弾幕を撃っていた魔理沙は、一気に地面目掛けて高速落下する。
 予想外の行動にパチュリーは反応し切れず、弾幕が魔理沙に追い付く事も無かった。
 地面へ突っ込んだ魔理沙は、地面スレスレの位置で急激に方向を転換し、地面と並行に移動する形で更に速度を上げた。
 目標はパチュリー・ノーレッジ。
 障害物は何も無い。
 つまり、

 速度が最も上がる直線移動。
 魔理沙が最も得意とする状況を許してしまったパチュリーは、魔理沙が最高速度になる前に、口を開いた。

「『金』は冷徹と堅固の象徴。強固たる鋼の肉体を」

 光速と化した魔法使いがパチュリーに激突した。
 二人を中心に衝撃と熱の嵐が巻き散らされる。
 巨大な隕石が追突したかのようなクレーターが生まれ、本や瓦礫は熱で溶け、空気も一瞬にして掻き消えていく。
 訪れた無音と、圧倒的な熱の光が支配した。

「・・・無茶するわね」

 そんな中、魔法でコーティングされた魔法使い達が口を開く。

「どうやら魔法で衝撃と熱を出来るだけ抑えたようだけど、下手したらここら一帯が更地になってたわよ」

「そうかい。でも、おかげ様で分かったぜ。お前の能力」

 魔理沙が得意気に言った瞬間、轟音が遅れてやってきた。
 音の塊が二人の中心から一気に広がる。
 ボロボロの図書館へ更なる追い討ちが襲いかかった。
 支える鉄骨は消し飛び、屋根組みは吹き飛ばされ、図書館は文字通り跡形も無く蹂躙された。

 音によって押し出された魔理沙は、パチュリーと数十mもの距離を取り、一つのカードを取り出す。

「お前の能力、恐らく『火・水・木・金・土・日・月』に関係のある力だな?」

 今の音の破壊を食らっても、怯みすら
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ