紅霧異変
Part11 パチュリー・ノーレッジ
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「さて、いいものを見せてもらった所で、ここからは私のターンだぜ」
「!!」
次の瞬間、防衛の為の魔道書が爆発した。
連鎖的に爆発していき、全ての本が一気に破壊されていく。
「私の持ち味は『スピード』、動き回りながら相手に弾幕を張るのが得意なんだぜ」
そして、と魔理沙は付け足す。
「『速度』は『パワー』に直結する」
そこでパチュリーは捉えた。
炎の龍に向かって光速移動する、体の一部が閃光と化した魔法使いを。
瞬間、炎の龍の中心部が弾け飛んだ。いや、消し飛んだ。の方があっているかもしれない。
拡散する火の粉の中心に、箒に乗った魔法使いが君臨している。
オレンジ色に歪む空間を背に、魔理沙は薄い笑みを浮かばせながら佇んでいた。
「さて、こっからが本番の弾幕ごっこだな」
無言でパチュリーは懐からカードを取り出す。それに合わせ、魔理沙もカードを持つ。
本物の弾幕勝負。
パチュリーの周囲に紫色の弾幕が形成された。
それと同時、魔理沙も動く。
相手の後ろに回り込むべく、魔理沙は光速移動をしようとする。が、そこへ弾幕が張られた。
『当てるように』、というよりは『動きを制限する』ように弾幕は魔理沙の周囲を飛んでいく。
「いくら速かろうと、動き始める『初速』では対した速度は出ないでしょ。なら簡単。動きを制限して、尚且つ最も速度の上がる『直線移動』をさせないようにすればいい」
あまりの弾幕の濃さに、魔理沙は先程までの速度を出せず飛び回る。
だが、その魔理沙の口には僅かな笑みが浮かんでいた。余裕というより、純粋に楽しんでいるような表情だ。
「これだよこれ!さっきまでのは弾幕ごっことは言えなかったし、楽しくなってきたぜ!」
パチュリーの弾幕に対抗するように、魔理沙の周囲に星型の弾幕が形成される。
「弾幕は〜〜・・・パワーだZE!!!」
魔理沙の弾幕が放たれた。
パチュリーのような、考えた末に放たれているであろう計算された攻撃ではなく、ただ『速度』を高める為だけに直線で放たれていく。
直線で移動するだけの魔理沙の弾幕は単純なもので、その気になれば簡単に全弾回避できるだろう。
だが、パチュリーは人差し指を軽く動かし、又も相殺する。
軽くかわせた筈の弾幕を、だ。
(なんだ・・・?なんでアイツは動こうとしないんだ?)
パチュリーの弾幕を紙一重で避けながら考える。
なんで動かない?
考えを張り巡らせる。
「水符『プリンセスウンディネ』」
そこへパチュリーがスペル宣言をした。
淡い水色の弾幕が放物線を描くように放たれた。下から、上から、左右から、次々と魔理沙を襲っていく。
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