第四十一話 彼女達の戦い4
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ッ、と開いた瞳に、豆粒の如く小さな光が映る。
火花を散らしながら暴走するそれが、ギガボルト・ドクラーゲンであった。
彼は身体に溜め込んだエネルギーを使って、力の限り暴走する。
ルイン「…行かせないよ!!」
アクセルを吹かして、一気に接近すると同時にホーミングショットを放つ。
ホーミングショットが機関銃の如く炸裂する。
ドクラーゲンが直撃を受けて狂ったような笑い声を上げた。
ルイン「まともな反応すら出来ない程にイレギュラー化が進行しているんだ…新世代型はイレギュラー化しないなんて言葉はアテにならないね」
イレギュラーに対し、哀れに思いながらショットを連続で放っていく。
爆煙に意識を移した瞬間、ドクラーゲンの爆弾が席巻した。
ルイン「っ!!」
急停止し、爆煙がルインを無粋に包み込んだ。
直撃は避けられたが、炎の熱と黒煙をまともに浴びてしまう。
ルイン「よくも…」
アイリス『ルイン、落ち着いて』
ルイン「分かってるよ…喰らえ!!」
ちっとも落ち着いてないが、怒りのショットは敵を射抜き、みるみるうちに敵の機動力を削いでいく。
ドクラーゲンの身体から火が噴き始めた。
ルイン「後少しで追いつく………」
ターゲットを逃さぬように、慎重に追い掛けていた。
減速した敵は猛スピードで走り回っていたとは思えぬ程にふんわりと、捉えどころのない顔をしていた。
追いついたビルの屋上で上空を漂う敵を睨み据える。
ルイン「ギガボルト・ドクラーゲン…。メガロポリスのエネルギーを暴走させた狙いは何なの?」
ドクラーゲン「…………」
ルインの問いにドクラーゲンはただ呆けるだけ。
ルインはドクラーゲンの虚ろな表情を見て、悟ったような溜め息を吐いた。
ルイン「もう、何を言っても無駄なようだね」
ドクラーゲン「………俺のしていることは無駄じゃないよ」
海月型のビットが舞い降りる。
ルインはセイバーでバサリと、落ちてきた“ソレ”を斬り払った。
ルイン「無駄じゃないなら無意味だね。罪のない多くの人間やレプリロイドを犠牲にすることに何の意味があるというの?」
直ぐさまセイバーを振るう。
翡翠の輝きを放つセイバーは天を刺し、ドクラーゲンの足を僅かに斬った。
骨格のない足がゆらゆらと揺れる。
ドクラーゲン「あの方が新しい世界を創るためにエネルギーが必要だったんだよ」
触手が獲物であるルインを捕らえるように伸びる。
だが、電撃を帯びた両腕はセイバーで弾かれてしまう。
ドクラーゲンが初めて驚きに目を見開いた。
ルイン「残念。あなたの攻撃は私には効かない」
セイバーを手に静かに言う。
まるで明鏡止水の諺を体言したような姿であった。
ドクラ
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