27話 ≪1つは全て、全ては1つ≫
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ンと、感付くフライヤ。
「そーよ、火よ! そいつは火に弱いんだわ! ビビ、もっと火攻めにしてやるのよっ!」
「う、うん……! <ファイガ>!」
エーコの言葉に押されてビビが放った黒魔法に、一層悶え苦しむダハーカ。
「駄目押しと行くか、裏技決めるぜ……ソリューション9!」
ジタンが何やら片手を翳すと、何処からともなく現れた光の束がダハーカを打ち付けた。
「私もこのままで終われぬな……<桜華狂咲>!」
フライヤは桃色の花弁と共に巻き上がる竜巻を引き起こし、ダハーカに畳み掛ける。
「ジタンもフライヤもやるぅ!……ふふん、どーよっ。エーコ達にかかればあんたなんて、虫ケラどーぜんなんだから!!」
≪オマエ……タチニ フウイン トケナイ……ヒトツハ スベテ……スベテハ ヒトツ────≫
何かを言い残し、ダハーカは空間の狭間へ消失した。
「はぁ……、何とか倒せたね」
「先程の言葉……何やら気になるな」
ビビは安堵の息を漏らし、フライヤは疑問を抱く。
「マゥスンが炎放ってくれたお陰で助かったよ、ありがとな!」
「ほんと、あなたってばダンマリしてるけどやる時はやるのねっ?」
「 ………… 」
ジタンは礼を言い、エーコは少し見直してくれるが当のマゥスンは態度を崩す事はない。
「あ〜ぁ、サラマンダーには負けちゃったけどカギは手に入れたし、入口でみんな待ちくたびれてるだろーから早く戻ってあげましょっ!」
急かすエーコを始め、5人は壁画の間を出てリフトを下り、来た道を戻る途中ビビが突然声を上げる。
「うわわあっ……?!」
「おいビビ、大丈夫か!?」
ガタンッという音がしたと思うと、ビビは目の前の足元でいきなり開いた床の穴に落ちかかったらしい。
「び、ビックリしたよ……っ」
「……何これ? 来た時にはこんな仕掛けなかったはずだけどっ」
エーコがしゃがんで穴の底を覗き込むと、落ちたら人溜まりもない高さのようだった。
「行きは反応せず、帰りに作動する仕掛けやも知れぬ。……足元に気を付けて進むに越した事はない、私が先を行こう。お主らはその後に付いて来ると良いぞ」
「そういうのはオレがやるよ、仕掛けくらい見破ってやるさ!」
「んもぅ、ジタンもフライヤも気にしすぎ! こんなの走り抜けちゃえばいいのよ、みんな待ってるんだから────ひゃあっ?!」
言った傍から仕掛けに嵌まり、足を踏み外して床の穴に小さな身体が落っこちる所を、マゥスンが咄嗟に片腕で胴回りを抱え込み留めた。
「あっ、た……助かった、わっ」
「 ………気を付けた方がいい」
「ちょ、ちょっと油断しただけなんだからっ」
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