旧校舎のディアボロス
一章
第六話 友達助けられませんでした
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〜sidサトシ〜
俺は夢を見ているのだろうか……周りは炎で覆われ俺はその中を宙に浮かんでいる。そして目の前には赤い大きなドラゴンが居た。
「ここは夢の中で良いのか赤いドラゴンよ」
俺が問うとドラゴンは鼻で笑った。
「違う。ここはお前に宿っている神器の中だ、そしてこのオレがお前をここに呼んだのだ」
ドラゴンがそう言うと俺の左手の甲が淡い光を放った。
「赤いドラゴン…二倍になる力…赤い籠手…そうかお前の正体が分かったぞ、お前は『ウルシュ・ドラゴン』赤龍帝ドライグだな」
俺が突き詰めるとドライグは「フフフ」と嗤った。
「なるほど貴様ただの人間でないことは確かなようだな、オレが何も言わずともオレの正体を掴むとはな」
「いつからかは知らないがずっと俺の中に居たのならそれぐらいは分かっているんだろう?ドライグ」
俺が問うとドライグはにやりと口を歪め笑った。
「それもそうだな。それでは今回はこれぐらいにしておこう。俺はいつでもお前の味方だ。お前が力を欲するなら代償を払うがいい、その代償に見合う分だけの力を与えよう」
ドライグがその言葉を最後に炎に覆われた世界は完全に炎に包まれ現実の俺は目を覚ました。
俺は目を覚ますといつも通りのトレーニングをする気力が無くしばらくの間放心状態になった。そんな時部屋の扉が勢いよく開き黒歌が目の下に大きな隈を作って入ってきた。
「あ、主様、主様の神器の名前がわかったにゃ…その名も…」
「赤龍帝の籠手、ブーステッド・ギアだろ。俺も今知ったところだ」
俺がボソッと言うと黒歌は「にゃ・・・にゃ…」と何か言いたそうにしていたから俺は黒歌の方に顔を向けると黒歌は目に大粒の涙をためて今にも泣きそうな…いいやもう泣いていた。
「主ざまといっじょに寝たくてがんばっだのに主ざまがわだじの唯一の願い奪ったーうああああぁぁぁぁぁん!」
ガチ泣きだった。さすがの俺もこうなるとどう対処していいか分からない、だが取りあえず宥めることにした。
「お、落ちつけ黒歌、わ、悪かったよそんなに泣くな、な?大丈夫だからちゃんと一緒に寝てやるから。だから泣きやめよ、俺は泣いてる黒歌より笑ってる黒歌の方が好きだからさ」
そういうと黒歌は泣きやみ目を手でこすり鼻をすすった。
「ほ、ほんとかにゃ?で、でも私はご褒美貰うための条件満たしてないにゃ」
「なら、やめるか?」
「それは嫌にゃ!」
「だったらいいじゃないか。別に俺達は競争してたわけでもないんだ、それに俺の場合はたまたまそれが分かっただけでお前の場合は徹夜して調べてくれたんだろう?俺はそれで十分だよ」
黒歌は俺がそう言うと俺の胸に飛び込んで来て頬ずりしてきた。俺はそれを見て黒歌の頭を
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