第2部 風のアルビオン
第3章 幼馴染みの依頼
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人間と一緒にするな」
「人間ではないのですか?」
「ああ、俺は虚だ」
「虚?」
アンリエッタは聞きなれない言葉に首を傾げた。
ルイズが慌てて説明する。
「こ、こいつは亜人…そう、亜人です」
「亜人…ですか?」
「まあ、そんなところだ」
ウルキオラは亜人という言葉を不愉快に思ったが、説明するのが怠かったので肯定した。
それから、ルイズはアンリエッタに本題を聞いた。
「それで、姫様…どうなさったんですか?」
「いえ、なんでもないわ。ごめんなさいね……、嫌だわ、自分が恥ずかしいわ。あなたに話せるようなことじゃないのに……。私ってば……」
「おっしゃってください。あんなに明るかった姫様が、そんな風にため息をつくってことは、何かとんでもないお悩みがおありなんでしょう?」
「いえ、話せません。悩みがあると言ったことは忘れて頂戴」
そこまで言われたルイズは引き下がるそぶりを見せた。
しかし、ここでウルキオラが不意に口を開いた。
「……アルビオンか?」
アルビオンという言葉にアンリエッタは敏感に反応した
「なぜそれを?」
「様々な書物や今の国際状況から推測してみたのだが…あながち間違いではないらしいな」
ルイズは、ウルキオラがスパッとアンリエッタの悩みの種を言い当てたことに驚きを隠せない。
「王党派と貴族派が争っているが、近日中に王党派は落ちるだろうな」
ウルキオラの言葉にアンリエッタは俯いた。
「俺が王党派につけば勝てるだろうが…」
「そ、それは本当ですか?」
アンリエッタはばっと顔をあげ、ウルキオラを見た。
しかし、すぐに再び俯いた。
「いえ、すいません…いくらなんでもそれは…」
アンリエッタの言葉にルイズは異議を唱えた。
「姫様、お言葉ですが、ウルキオラの言葉に嘘はないかと…」
しかし、アンリエッタは表情を変えることはなかった。
ルイズはどうしたものかと考えた。
そして、あることを思い出した。
「そうだ!ウルキオラ!」
「なんだ?」
「あの、目を繰り出すやつやって!」
「共眼界のことか?」
「うん!」
ウルキオラは椅子に座ったまま、目を抉り出した。
その行動にアンリエッタは驚いた。
「ひっ…一体何を…」
「黙って見ていろ」
そして、ウルキオラは抉り出した目を砕いた。
「共眼界」
すると、映像が頭の中に流れ出す。
アンリエッタは頭の中に直接流れる映像に驚いた。
それは、黒崎一護とウルキオラが初めて剣を交わし、黒崎一護が初めてウルキオラの階級を知った時の映像だった。
その映像は、ルイズも見
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