第二十七話 光の力その三
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「カレーを食べる時は特に」
「ああ、それね」
「白い服だとカレーはですよね」
「カレーのルーがつきましたら」
「大変だからね」
女子部員達もここで言う、白い服を着ているとカレーはどうしても警戒してしまう。ルーが付いてしまうことに対してだ。
「余計に目立つから」
「だからですよね」
「そこはね」
「慎重に食べているわ」
勿論服がルーに付かない様にする為だ。
「いつもね」
「白い服とカレーの組み合わせには気をつけろ」
「そういうことですね」
こうしたことを朝話した鈴蘭だった、カレーのこともだ。しかしその彼女が昼に食べるものは何かというと。
食堂で一緒に食べているクラスメイト達はだ、少し笑って彼女に言った。
「鈴蘭ちゃんカレー好きよね」
「毎週一回は食べてるわよね」
カレーを食べている鈴蘭を囲んでの言葉だ。
「白い服にルーも付けなくて」
「綺麗に食べるわよね」
「いつも気をつけてね」
カレーを食べる時はと答える鈴蘭だった。実際に食べながら。
「食べてるけれどね」
「それでも凄いわよ」
「そうよね」
「カレー食べても絶対に服に付けないから」
「カレーうどんもね」
「そっちを食べる時も」
「どうしてもね」
カレーが好きならばと答える、鈴蘭はこの時もカレーを食べている。人参や玉葱、ジャガイモ、そこに茄子やズッキーニが入った野菜カレーである。
「カレーが好きだとね」
「ルーが服に付かない様に」
「気をつける様になるのね」
「そうなの、子供の頃から白が好きで」
白い服が、というのだ。
「いつも白だけれど」
「カレーも食べていて」
「それでなのね」
「自然とカレールーを服に付けない食べ方になった」
「そうなったのね」
「そうなったの、そしてそれがね」
そうした食べ方を身に着けてとも話すのだった。
「マナーがいいってね」
「言われるのね」
「食事マナーが」
「私はそのつもりはないけれど」
鈴蘭にしては白の服を汚したくないだけだ、しかしそれがというのだ。
「そう思われるの」
「実際鈴蘭ちゃん食事マナー綺麗よ」
「そうよね」
「桜ちゃんと同じ位ね」
「あの娘も礼儀作法しっかりしてるけれど」
ここで桜の名前も出た。
「あの娘はお嬢様だから」
「あと菫ちゃんもね」
「そうそう、あの娘茶道の家元さんの娘さんだから」
「礼儀正しいわよね」
菫についても言われる。
「マナーいいわよね」
「やっぱりそうしたお家にいる娘は違うわよ」
「けれど鈴蘭ちゃんも同じ位ね」
「マナーいいわよ」
「綺麗に食べてるわよ」
「それならいいけれど。それにしても食餌マナーは」
鈴蘭はその食事マナーについてこうしたことを言った。
「見られるわね」
「結構ね」
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