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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第七十四話
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『叫ばされている』ラザリスの表情は、どこか見ていて悲しそうに僕には見えた。

「カオス……いや、ラザリスっ! 君は……本当にそれでいいのかっ!? 自分の『守りたい』といった世界を、自分で『壊す』事になってしまってもっ!」

『グゥ……ッ!?』

カオスを、ラザリスを見ながら僕は真っ直ぐとそう言った。ラザリスが今までやっていた事やしようとしていた事が正しいとは思わない。だけど……それでも彼女が世界を『守ろう』としたのは確かなんだ。もし、少しでも彼女の意識が残っているのなら……きっとこの声が届くと思った。

「ラザリス……君の……君の世界への想いはそんなものだったのかっ!? 君が守りたいと想った世界は……そんな程度のものだったのっ!?」

『グ……ッ……ウゥウゥゥゥ……ボ、クハ……ボクの……願っタ世界は……ッ! ウゥウゥゥゥッ!!』

僕の言葉を受けて徐々に俯いていきながら呻き出すカオス。その声はノイズ混じりながらも確かに、ラザリスの声が聞こえた。

『ウゥウゥゥゥ……イ、レギュ、ラー……ボクの……世界を……助け、て……っ!』

「ラザリス……っ!!」

『グッ……ウゥ……アァアァアァアァァァァッ!!』

今度は確実に聞こえたラザリスの声。だが苦しそうに出されたその声は……再び混沌の力に飲み込まれて暴走を始めた。
だけどこれで分かった……まだ彼女は『完全』に飲まれている訳ではない、と。

「ラザリス……今……助ける……ぐっ!」

『アァアァアァアァァァァ……イラナイイラナイィィィッ!!』

「く……っ」

再び暴走を始めるカオスに向け星晶剣を構える、がそれは再び強くなりだした頭痛で体勢が崩れてしまう。
その間にカオスが雄叫びを上げて僕に向けて鋭い爪を奮ってきた。
しまった……このままじゃ……っ。

「──水破竜撃っ!」

『ッ!? ギアァァァァァァアッ!!』

振り下ろされくる爪に思わず来るであろう痛みに耐えるために目を閉じたその時、後方から声が聞こえた後、前方からカオスの悲鳴と何かが吹き飛ぶ音がした。
何事かと目を開けると……そこには前方で転倒しているカオスと、後方には傷だらけながらも大剣を構え、僕を見て小さく笑うウンディーネが立っていた。

「ウンディーネっ! 良かった……無事だったんだ……」

「うむ……少々危うかったが、なんとかな。そういう主様は……少し無茶が過ぎるぞ」

『グゥゥゥ……ガアァアアアアアアアッ!!』

ウンディーネの様子に一安心していると、立ち上がったカオスが今度は僕達に向けて熱線を放ってきた。
真っ直ぐと接近してくる赤の熱線。だが、それは僕達に届く事はなかった。

「……ライトニング・シェル、全力展開っ!」

「落ちて、バーンストライク
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