俺のとある一日。
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だきます」」
◯
朝食を食べ終わると身支度をしてすぐに学校へ向かう。今はもう七時五十分である。自宅から学校までは歩いて三十分程度の道のりなので、結構ギリギリだったりする。
その間に今は猫の姿になって俺の頭の上で丸くなっている彼女について考え始める。
彼女の名前は黒歌。最初にあったときは黒猫の状態で瀕死の状態だった。あと少しでも見つけるのが遅かったら、彼女の命はなかった。……見つけた後、止血をして慣れた手つきで包帯を巻いていったのだ。何か特殊な傷だったのか、なかなか血が止まらなかった。数回包帯を変えた時ぐらいにようやく血が止まったことを覚えている。それに絡んで出血量が多く、危険な状態にあったが、何とか持ち直して安心して寝てしまった。そして次の日、目を覚ますと目の前に綺麗な女性が寝ていて思わず叫んでしまったことは仕方のないことだと思っている。
……とまあ、それからいろいろあって今に至るのだ。何だかんだでもう五年も一緒にいるのだ。同じ屋根の下に住んでいて間違いが起こらないわけがない。もう何回か起こってしまっているが、その後の関係は変わらなかった。むしろ、もっと親密になったと思う。
いつも通りの眠たい表情で頭に猫を乗せながら通学路を歩いていく。学校に動物は禁止なのだが、特段守る必要もないため連れてきている。何度か注意されているが聞く気はない。それが伝わっているのか、先生たちも呆れ果ててもう何も言ってこなくなった。
校門が見えてきた。俺が通っている学校の名前は私立駒王学園という。理事長はめったに顔を出すことはない。俺も入学式で一度見ただけだ。別に興味ないが優男だったという印象は残っている。
本当は、県立の名門進学校に進みたかったのだが落ちてしまったため、すべり止めで学費もあまり高くなく偏差値も高い方だったため入学することに決めていた。だが、もともと女子高であったことを知らなかったため、女子が多いことに驚いたが俺の見た目からか避けられることが多かったりする。
ポンポンと頭を叩かれた。視線だけを黒歌に向けると前を見ていた。つられて前を見ると珍しい組み合わせの二人が歩いていた。その二人を見て、周りの女子は悲鳴を上げている。一人は学園のマドンナ的存在で二大お姉さまとか呼ばれているうちの一人。赤く長い髪が目につく女子で俺と同じ学年でクラスメイトのリアス・グレモリーと、もう一人は別の意味で有名な人。学園内で最も嫌われている集団の中の一人兵藤一誠である。……とても騒がしい。頭の上の黒歌も自分の頭を体に埋めて、耳を覆っているように見える。そんな動作も可愛く思える。だが、あの二人が並んで登校することなんて関係ない。グレモリーの隣を通り過ぎようとするとグレモリーがこちらに視線を向けてくる。それに気づいた俺
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