第95話 大会に黒と銀が降り立つようです
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駄目だこの人。カゲタロウさんと飲んですっかり出来上がってる!
元々話が通じる人じゃないけれど、手がつけられない。ラカンさんが参加するなんて珍事もいい所だ。
あ、まさか師匠から弟子への免許皆伝の最終試験的な意味で・・・と願いを込めてみるが。
「あぁ〜〜ん?俺がんな事するわきゃねぇだろ!当然俺が勝ったら賞金は俺のもんだ!」
「えぇーーーっ!?じゃあのどかさん達は…!」
「嬢ちゃん達の能力なら別の方法でも稼げんだろ?それが嫌なら俺に勝ちゃいいだけだろうが。」
「ムチャクチャ言ってんじゃねぇーー!!」
「絶対勝てる訳無いじゃないですか!!」
な、何を考えているんだこの人は・・・!!別にお金が欲しい訳でも無いだろうし、態々僕たちの
邪魔をして得る物なんてなにも無いはずだ。
と、それまでふざけた雰囲気だったラカンさんが、急にまじめになった。
「まぁ考えて見ろよ、ぼーず。てめぇ、フェイトと決着を付けたかったんじゃねぇのか?
俺様とナギは永遠のライバル、負けはしたが奴とナギは同格。て事はどうだ?あぁん?」
「そ、それは……。」
言っていることは簡単だ。力関係としてラカンさん≒父さん≧フェイトが過去の戦績上成り立っている。
即ち。
「俺に絶対勝てないとか言ってる様な奴がフェイトをどうこう出来んのか?ましてやナギに……
愁磨に追いつけると思ってんのか?」
「…!で、でも、フェイトとラカンさんは違います!ラカンさんはもっと別の強さって言うか、
別次元と言うか……!ベクトルが違いすぎるじゃないですか!」
「別次元とかベクトルだとか、何もかわらねぇよ。やれやれ、何も見えてねぇな。
―――『本当の強さ』が欲しかったんだろ。」
その言葉に、心臓が鼓動をあげた。そうだ、僕はいつも思っていたじゃないか。あの人達のようにと。
みんなを守れる力を、と。フェイトや、父さんや・・・・・。
「……俺が、その舞台への扉だ。ぼーず。」
「………!で、でも……!」
「御託はいらねぇ。戦ろうぜ―――ネギ。」
ゾクリと底冷えする、本気の気を僕にぶつけてくる。そうだ、ここで立ち止まっていては、誰も何も
守れない。ならば―――!とラカンさんを見据える。
「それに、まぁ、俺は前座かもしんねぇぜ?」
ピッ
「「「え?」」」
そう言いつつ、映像機を起動させる。呆気に取られそれを見ると、次の試合が始まる所だった。
おかしい。次の対戦は確かシード戦だから、インターバルを経ての開始の筈だ。
とラカンさんに事情を聞こうとすると、黙って見てろと顎でしゃくられる。・・・それに、なんだか。
さっき
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