第95話 大会に黒と銀が降り立つようです
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ト相手を一撃で倒して、僕達はついに決勝トーナメント出場を決めた。
何となく以前から感じていたモヤモヤを抱いたまま控室に戻るとすると、尚も首に小さな南京錠と首輪を
つけられ、メイド服を着せられたのどかさんとハルナさんが激励に来てくれた。
「はい!もうすぐ自由の身です、待っていてくださいね。」
「トーゼンやないか。っつーか俺なんもしてへんけどな。」
「で、でも大丈夫ですかー?これまでと比べ物にならないくらい強い人達が集まるってー……。」
「…大丈夫。僕達は必ず優勝しますよ。」
心配そうなのどかさんの問いに、僅かに苦い物を混ぜて答えた。
決勝までに戦って来た"優勝候補"とか"前年ベスト8"とかの相手でさえほぼ無傷で倒せた。
そう、ラカンさんもそう言ってたし―――と今朝の会話がふと思い出す。
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「ぼーず、てめぇは確かに強くなった。この短期間で驚く程にな。それこそ成長スピードで言やぁナギを
超えたかも知れん。」
「ほ、本当ですか!?」
「それでもあのフェイトにゃてんで敵わねぇだろうがな。」
「ですよねぇーー!!」
これでもかと上げた後に落とされた!・・・まぁ自分でも分かってるんだけれど。
あの時、フェイトと僅かにでも戦えたのはあいつが僕を品定めする為に手加減していたからだ。
「ま、仕方ねぇ。アレは奴らの中でも最強の部類だ。俺等が苦戦したくらいだからな。映画見たろ?」
「……映画。」
考えていた所で話しを振られ、自動的に映画が頭の中で再生される。
父さんとラカンさん、フェイトの戦闘。戦場での戦い。そして愁磨さんと"造物主"なる存在の戦闘。
・・・つい戦いに目を惹かれるけれど、僕は出て来なかった一人の存在について、抱いていた疑問を問う。
「あの映画、色々聞きたい事はあるんですが……。」
「あん?もう無料昔話サービスは終了してるぞ?」
「分かってます。……あの映画が本当だとするなら、『黄昏の姫御子』アスナさんは未だこの世界にとって
重要な鍵である筈です。」
"世界を無に帰す魔法"、それが何を指しているか分からないけれど、明日菜さんの"完全魔法無効化"能力と
無関係じゃない。父さんが造物主と交わしたと言う取引。その成果が明日菜さん。
フェイトも初めは明日菜さんを連れて行こうと(結果的には無意味だったけれど)取引を持ち掛けて来たし。
「あいつらが何を企んでいるにせよ、明日菜さんが危険な事に代わりありません!
まずは明日菜さんの事を考えなくては……。」
「安心しな、あの騒ぎの後だし祭りも最高
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