第六章 正義の在り処編
第百八十六話 『これからの捜査方針、ヴィヴィオの悩み』
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の危うさに気づいたんだと思うわ」
「危うさ、ですか………?」
キャロが首を傾げる。
エリオもそうだがまだキャロも幼さゆえに経験が少ないだけにまだ気持ちを読み取ることができていないのだろう。
そんなキャロの頭をランは優しく撫でながら、
「キャロも成長すればわかってくるよ。シホさんは人の気持ちの浮き沈みには敏感なんだよ。恋愛ごとに関しては鈍感だけどね」
「ラン姉さん、それフォローになっていないよ………?」
「え? そうかな?」
ランの物言いにレンがすかさずツッコミを入れていた。
そんなランレンはほっとくことにしたスバルは、リオンの手を握りながら、
「………でも、リオンが無事でよかったよ」
「スバル………」
「あの時リオンのリンカーコアがモリア・モルドレッドに握りつぶされそうになった時はあたしは無我夢中でモリアを殴り飛ばしていたからね。それでもシホさんの助けがなかったらリオンは今頃どうなっていたか………」
それで少し涙を浮かべてうつむくスバル。
ティアナも気絶してしまっていただけになんにも手助けができなかったことに責任を感じているのか無言で厳しい表情になっていた。
そんな二人の様子を見てリオンは大事にされているんだ、と感動しながらもスバルとティアナの二人の手を握る。
「そんなことないよ。スバルとティアは私をいつも支えてくれていた。そうじゃないと今頃はモリアの仕打ちで心が潰れていたかもしれないから。だから、ありがとう………。今でも私を友達だって信じてくれて」
リオンは二人に抱きつき今ある幸せを噛み締めていた。
それでまた和やかな空間が出来上がる。
「あの、リオンお姉ちゃん………」
「ん? なに、えっと………ヴィヴィオちゃん?」
「リオンお姉ちゃんは、その、………」
少しヴィヴィオは言いよどんでいた。
ツルギが手を握ってあげながら「頑張って、ヴィヴィオちゃん」と鼓舞していて、ヴィヴィオも踏ん切りがついたのかリオンにあることを訪ねる。
「リオンお姉ちゃんは造られたんですよね?」
「っ!?」
ヴィヴィオから意外な言葉が出てきてリオンはもちろん、他の全員も目を見開く。
まだ幼いヴィヴィオからこんな話をされるとは思っていなかったために、なんでこんな事を聞いたのかと
叱ろうとした時、
「ヴィヴィオもね、リオンお姉ちゃんと同じで造られた存在なの」
しかしヴィヴィオのその言葉に一同はまたしても言葉を失う。
「でも、なんで造られたのかわからないの。なのはママやユーノパパはそんなヴィヴィオでも気にしないって受け入れてくれたの。でもね、いつも一人になったら思うの。ヴィヴィオはなんで造られたんだろうって………」
それでヴィヴィオの瞳に光るものが見えた。
「スカリ
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