第六章 正義の在り処編
第百八十六話 『これからの捜査方針、ヴィヴィオの悩み』
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がかかったからである。
何故?とシホが尋ねたところ、返ってきた答えは『まだ魔術が世に浸透していないために出過ぎた行動はしないでほしい』と口を酸っぱくして言われたためである。
それでシホは思ったことはというと、
『もし悪い魔術師が同じことをして私に言ったように言えるか?』だったらしい。
―――結果はわかる通り、ヴォルフ・イェーガーという魔術師が暗躍しているから管理局は裏目に出てしまって泡を食っているが………。
そして、基本シホ、そして八神士郎は使えるものはたとえポスターや木の枝でさえも強化魔術で加工して使ってしまうほどの“魔術使い”
である。
まだ投影魔術が自由自在に使えなかった未熟な頃は未熟なりに足掻きを見せる意味では重宝したものである。
今は暗示系の魔術も使えるようになっているので犯人の情報も引き出すのは相手の対魔力が高くない限りは可能である。
………そんな便利な能力をシホは制限されてしまったのである。
『郷に入っては郷に従え』ということわざがあるが、魔術使いであると同時に魔導使いでもあるシホにとって魔導師としての考え方も少しズレがあるのである。
だからシホにとっては魔導だけではやはり物足りなかったらしい。
そんなシホにはやては好き勝手やってもいいよ、と言っているのである。
普通ならやるなと言われるのに、逆に許可するとははやてに心配の眼差しを向けるシホ達。
「………いいの?」
それでシホは改めて確認のために聞き直した。
それにはやては黒い笑みで無言で頷き返す。
詰まる所は『GO!サイン』である。
「………はやてが久しぶりに黒いなぁ」
「さすがです、主はやて」
そんなはやてにヴィータは『やれやれ』と言った表情をし、シグナムはまさに『さすがの采配です』という感じに頷いていた。
「あ、あの………真面目に調べる私の立場は?」
「御愁傷様だよ、フェイトちゃん………」
これからまた情報を一から調べあげようと奮起していたフェイトが悲しそうにそう言う。
それになのはが目尻に涙を溜めながらフェイトの肩に手を置いて慰めていたのであった。
ちなみになのはとヴィータはこんな時でも変わらずに教導を言い渡されていた。
どんな時でも訓練は怠ってはいけないということである。
◆◇―――――――――◇◆
シホ達があらかた方針が決まってきていた頃、中庭でリオンを中心にフォワード達とヴィヴィオ、ツルギが集まっていた。
「………でも、シホさんはこんな時にどうしてリオンさんにあんなことを聞いたんでしょうか?」
エリオがまだよく分かっていなかったらしくみんなに聞いていた。
それに対してティアナが苦笑いを浮かべながら、
「きっとシホさんなりにリオン
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