暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0799話
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班のリーダーとしての私の考え。それに……どうせ使うのなら、もっと有効利用する方法もあるしね」
「……分かった。最終的な決定に関しては後で決めるが、その言葉は覚えておく」
「そうしてちょうだい」

 満足そうな笑みを口元に浮かべ、技術班の面々がデータを取る為に集まっているメギロートへと視線を向け、やがて思い出したように告げる。

「ああ、そうそう。ホワイトスターの機動兵器生産プラントだけど、イルメヤの方が後10日程で稼働出来るようになるわ」

 さらりと告げられたその台詞に、思わず目を見開く。
 イルメヤ。それはエアロゲイターが使用する兵器の名称だ。蜘蛛型のイルメヤは地上用の機体であり、基本的な能力に関してはメギロートをも上回る。万能型のメギロートに比べると特化型と言ってもいいだろう。
 イルメヤは攻撃手段自体は尾から放つガトリング砲でもあるガトリング・フォトンしかない。だが、特殊装備であるスパイダーネットは相手の移動を妨害する糸による能力を持つ。他に特筆すべき点としては水中での行動も非常に得意だということだろう。水中という限られた戦場は、それだけに対応していない機体も多い。それだけに、無人機で水中戦に対応出来るというのはありがたい。
 エアロゲイターの無人機としては、他にも空中用のミシュレイという機体もあったのだが……まぁ、こっちは空中と宇宙で行動可能な点もメギロートと被るから、地上と水中で活動可能なイルメヤの生産プラントが優先して修理されたのだろう。

「使える生産プラントの部品は殆どをメギロートの方に回していたって話だったが……よくもまぁ、修理出来たな」
「私達も1年半の間、遊んでいた訳じゃないのよ。ただ、メギロートが今のメギロートに改良されてきたように、当然イルメヤも改良する必要があるから、実際に生産が可能になるのはもう暫く先になりそうよ」
「……ちなみに、重量子ビーム砲は……」
「無理よ。メギロートにしろイルメヤにしろ、既に最良のバランスで設計されているんだから。形を変えない強化なら問題無いけど、武装を付け加えるというのはちょっと難しいわ」

 メギロートの強化は失敗に終わったが、イルメヤの生産が可能になるという目算がついたのは嬉しい誤算だったな。
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