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世界を超える保持者とα
第三
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ろよ?」

そう言ったかと思うと、相手の魔法使いは詠唱をはじめる

「させないっ!開放、雷の暴風!敵を射て、光の97矢!」

二つの魔法を解放し、敵を攻め上げるカイル。しかし

「音さえ戻ってくりゃ、こっちのもんだ!」

まず、雷の暴風は横っ飛びに避けられた。

(だけど、光の矢で・・!)

カイルは、矢を先ほどのように拡散させ、着弾させた

「やった・・・!?」

もうもうと立ち上る砂煙の中で、相手の魔法使いは

「はぁ・・・はっ・・・拡散するなら、障壁でなんとか耐えられる・・・覚悟しやがれ!」

彼は、魔法障壁を利用して耐え抜いていた。

敵を逃がすまいと拡散させたことが、仇となった

「死ねっ・・・!闇の吹雪!」

闇と氷の魔法。威力は雷の防風と同等の魔法である

「これなら!開放!雷の暴風!」

お互いの放った魔法が拮抗し、四散する

カイルは、次の攻撃に備えて、珠を取り出そうとした、が

「闇の吹雪!」

間髪いれずにもう一度闇の吹雪が来る

「バカが!同時詠唱でもう一つ完成させてたんだよ!これは避けれねえだろ?」

「ッ・・・あ、あぁ・・・デ、風楯(デフレクシオ)!」

カイルは迫り来る闇の吹雪に対して、自身の使える即席の防御魔法を発動した

だが、強力な魔法に対しそれほど効果は期待できるはずもない

「ぐっ・・・ぁ・・・あぁ」

直撃だけは免れたものの、そもそも魔法に関してはそれほど達者ではないカイル
は、吹き飛ばされ地面を転がっていた

手元に珠もなく、体は言う事を聞かない

敵がカイルに近づいてくる。カイルは霞む意識の中で死を感じた

「求めるは水雲・崩水!」

自身の目の前から消え去る敵と、体中が水に濡れるのを感じて、カイルの意識は引
き戻された。

「シャガル、さん?」

砦の中から出てきたシャガルが、敵に対して魔法を使ったらしい

シャガルはカイルに手を貸し立ち上がらせた

「大丈夫か?中は制圧したし、さっきので最後みたいだからもう大丈夫だ」

「あ・・・、ありがとうございます。」

シャガルはカイルの傷を見ていった

「すまん。俺の知っている魔法には傷を治すものはない」

「あ、いえ。別に死ぬわけでもないですから。体中が痛いですけど」

カイルはそう言いつつも自分の足で立ち上がった

「しかし、なかなかすごいな。ほぼ無詠唱で魔法を使っていたようだが」

「はい。これは村の長老に作ってもらったものなんです」

カイルは珠を見せつつ言った

「まぁ、これの説明はまた今度しますから。とりあえず国境を抜けましょう。」

そうだな、とシャガルは砦に向かって歩きだした

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