第三
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いう。
さらには、様々な物質の構成をも弄り回せると言う
彼らがどのような者なのかは皆目見当もつかないが、魔法によって作られた異常な
静寂がカイルの思考を現実へと戻した。
(そうだ、今は僕のやるべきことをやらないと)
得体は知れなくとも、命の恩人である
その恩に報いる方法は、今は、あの三人を足止めすることである
辺りを見回すと、シャガルはもういない。
カイルは、何が起きているのかと混乱している魔法使い達を見た
(さあ、これがとっておきだ・・・)
カイルは、ポケットから小さな丸い物を取り出す
それは、彼らの管理する森。そこで取れる木材を加工したものである
(確か、あのあたりまで)
シャガルが魔法を唱える前に、カイルに伝えていたこと
それは、音の消える範囲だ
カイルは、それを確認し、魔法使いたちの前へと躍り出る
「―――――!!」
音が消えているために、敵の声は聞こえない
さらに言えば、音が消えるということは、魔法の詠唱もできない
せいぜいが無詠唱呪文。それほど驚異にはならない
だからこそ、できるだけ早く勝負をつける必要がある
敵は三人ともこちらに気づいてはいるが、詠唱による強力な魔法を使うことができ
ず、未だ動きはない。
カイルは、木を加工した珠を右手に握り締め、叫んだ
「開放!!雷の暴風!」
その瞬間、珠に込められていた魔法が発動する。
解放された魔法は行き場を求め荒れ狂う。そしてその矛先は、3人の魔法使いたち
へと向けられていた。
「―――――!!」
だが、流石に全員倒すまでとはいかない。
反応の遅れた一人を巻き込むことはできたが、他の二人は間一髪身を躱す
だが、カイルはつぎの一手をうった
「開放!敵を射て、光の97矢!」
今度は、破壊の属性を持つ光の矢を97矢放つ
先ほどの直線的な攻撃ではなく、かなり自由の効く魔法
それは、右へ飛んで避けた敵を取り囲むようにして着弾した
敵の二人は、カイルの攻撃を避けることができずに倒れていった
(とりあえず、二人・・・)
そもそも、カイルの強さというのは、珠に込められた魔法の強力さだけではない
遅延呪文・・・事前に魔法を込めておくことで、詠唱の時間をカットしている
それゆえに、魔法の発動がほかと比べて圧倒的に早く、避けることが困難になる
連発も可能で、間断なく迫る攻撃に対処するのは至難の業だろう
「――――あ?」
「っ!」
二人を倒したと思った矢先、辺り一帯に音がもどる
こうなれば相手も強力な魔法を使うだろう。カイルは身構えた
「お前・・・覚悟し
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