憎悪との対峙
35 星の幻影
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急停車した。
「あっぶねぇ…何だったんだ!今の!?」
「うわっ、姉ちゃん!!」
「!?…これは…電磁パルス?」
2人のPCの狂い出し、おかしな音を立て、急に電源が落ちた。
マヤは慌ててMacbook Proの電源ボタンを連打した。
しかし電源が一瞬だけ入ったものの、すぐさまエラーメッセージだけが高精細に表示され、ダウンした。
「おいおい!!ふざけんなよ!!?」
「え?え?どうしたんすか!?」
「うっさい!!ヌケサク!!」
「ちょ…」
「落ち着いて、マヤちゃん!」
「笹塚!!今のやつを追え!!きっちり耳そろえて弁償させてやる!!」
「落ち着きない!!マヤ!!」
リサは声を荒らげて、PCが壊れて取り乱すマヤを叱った。
リサのHP・Touchsmart Sleekbookも同じ状態だったが、左腕に装着していたトランサーは正常に動作した。
トランサーは自身が膨大な電波を使用するため、他の電波の影響や電磁パルスに強く作られており、正常に動作するのを確認すると深呼吸した。
「何があったんすか?」
「EMPの影響を受けたようです。そのせいでPCが壊れたんですよ。車は大丈夫ですか?」
「えっと…ちょっと調子悪いですけど、ちゃんとエンジンはかかるんで大丈夫そうっす。でも無線機は妨害電波の影響云々じゃなくて受信どころか電源自体入らないっす。ついでにヘッドライトもパトライトも。やられましたね」
「EMPって…街灯まで消えてんぞ!?最悪だな」
冷静に状況を判断しようとする。
しかし次の瞬間、追撃が来た。
「!?うっ?」
今度は先程よりもスピードが遅かったため、その正体が見えた。
「ジャミンカーだ!ジャミンカーがバイク乗ってやがる!!」
「くっそ。逃げられたってことか?」
「いえ…むしろ追いかけてる?」
リサは見えなくなっていく追跡者たちの背中に向かって目を細めた。
「くっ…」
スターダストは高速道路に入り、更にスピードを上げると、風を切る感覚を通り越して、吹き飛ばされそうな感覚にカウルにしがみつく。
速度は既に300q/hに迫りそうだ。
今日、初めてバイクの運転というものを覚え、ただ教え込まれた実践している。
応用は効かないし、もし集中力が切れてしまうことがあれば、間違いなくメリーとともに跡形も無く吹っ飛ぶのは目に見えていた。
アクセルを握る手に力が入る。
「大丈夫か…?もう少しだ、頑張れ…」
「はぁ…うぅ…コワシテ...やる...」
ダークチップの影響で徐々にメリーの苦しみながら呟くうわ言も凶暴性を帯び始めている。
スターダストはもう一度、腹部のベルトを確認した。
メリーが
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