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流星のロックマン STARDUST BEGINS
憎悪との対峙
35 星の幻影
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瞬で倒されてしまった。
敵だと思っていた。
だがスズカとみんなと助けた、そして自分も。

「カッコ良かったよな!!」
「そうそう!!教室からスズカちゃん抱えて飛び出した時とか!」

「…」

生徒たちが安堵に包まれ、自分たちを地獄から救い出したヒーローのことを語り合う。
そんな中、ミソラはポケットからカードを取り出し、この状況を理解しようとしていた。
持っていたカードはリカバリー300、地下で目を覚ました時、手に握らされていたものだ。
このカードによって回復し、なんとか地上へと戻って来ることができた。
自分のものでないとすると、持ち主はロックマン、すなわちスターダストしかいない。
自分を倒しておきながら、助けたのだ。

「どういうこと…?ロックマン…私を助けた?」
『どうやら私たちはこの子たちを助けようとするロックマンの邪魔をしただけみたいね』
「でも私に回復カードを残して行くなんて…邪魔なら助ける必要はなかったはず…」

「ミソラ?」
「あっ…なんでもない」

「…B班、C班は地下のサーバールームに向かえ。今なら警察に邪魔されないはずだ。A班、D班は残党がいないかの捜索、そして妨害電波発生装置を見つけ次第、破壊だ」

ミソラはスターダストの姿を思い出してはその行動の謎に頭がパンクしそうだった。
そして徐々に自分の知るロックマンと重ねてはその共通点と違いに頭を振る。
そんな様子をシドウは見つつ、部下に指示を出す。
しかしその様子と遠目にイライラを隠せない者が1人だけいた。


















「もうすぐ到着っすよ」

笹塚の運転する車はもうすぐ現場に到着するところだった。
日が落ちているせいか現場の近くというだけで不思議な緊張感に包まれている。
リサとマヤはそれぞれのPCの画面に集中している。

「ダメだな。完全に電波が妨害されてる、ふざけやがって」
「Wi-FiはおろかBluetooth、トランシーバー、高速データ通信、PHS、旧式のGSMや3Gまで全部ダメとは…自分たちの連絡手段まで断つ、確かに徹底された妨害工作ね」

全く使えない通信にリサはある意味、感心し、マヤは逆に苛立っていた。
しかし笹塚は前から何かやってくるのを遠目に発見した。

「何だあれ?」
「どうした、女たらし?」

「いや…あれ…うわっ!?」

遠目に見えていたそれは一瞬、目を逸らしたうちに急接近しており、あっという間にすれ違った。

「「キャァ!!」」

猛スピードで通り過ぎたそれはスターダストの運転するスター・イリュージョンだった。
3人はその姿を見ることはなかったが、それにより起こった風圧でハンドルを取られ、スリップしそうになり
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