二十一話 亜空間の闇
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えなくした。
柱や武器は、重力をたった今思い出したかのように下に落ちていった。
「…破棄」
ボスが呟くと落ちていく柱や武器が全て空中で粉微塵と化した。
「…さすがだな、白夜。」
「お前の判断力、能力、知能、発想力、そして…オーダーの技術で作った、『力』…正直、お前が抜けたのは、オーダーにとってかなりの痛手だ。」
「…それは、誉め言葉として受け取っておく…」
「しかし…しかしだな…白夜。」
ボスの顔が歪んだように見えた。
「オーダーの技術は、力だけじゃない。」
「…まさか…貴方…わざわざ自分の身体を…使ったの…?」
ボスが笑う。
「当初、『オーダー』は、人工的に力を造り出す『実験』を行った。人間や妖怪…修羅神仏にいたるまで研究材料にした…しかし、結果は、全滅…全員死んでしまった。何か足りないモノがあるらしい。そこで…特殊な人間を使うことにした。さまざまな世界からだ。」
「………」
「まず最初は、この実験のために転生させた十人の内…『アゲハ』を実験してみた…しかし…」
白夜が顔を顰める。
アゲハを使ったと言う事実を知っていたから、なお。
「ダメだったよ。アゲハは、新しい力を手に入れるどころか…精神が狂ってしまった。だから…捨てた。」
「ええ…知ってる…貴方たちは、それを私に言わなかったけどね…」
「しかし、変化はあった。アゲハは、何故か死ななかったのだから。」
「次に実験材料にしたのは、ハツとタツと言う二人の男…結果は、失敗にして成功。能力は得たが…人外になってしまった事が失敗だ。」
「…おい…」
「そして次に実験体になったのは…」
「それ以上…言うな…」
「白夜。お前だ。」
ドゴォッとボスの身体が吹き飛ぶ。
白夜のその身体からは考えられない豪快なパンチで。
亜空間は姿を失って元の景色に戻った。
「…」
白夜は、倒れたボスを少し見ると家に戻った。
そして家の扉を開けるとそこは、地獄だった。
「ッ!?」
白夜は、後ろに下がり扉の外に出ようとする。
が、
そこには、扉がなく黒い壁しか無かった。
「おいおい…どうしたんだよ?せっかく俺を倒した妄想を見せたのによぉ…」
白夜は、再びその男を目の当たりにした。
先ほど殺す程の力で殴り殺した筈の男を…
「お前は甘すぎるんだよぉ〜。骨の全てを折り畳むほどやらないと、倒したには含まれ
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