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ロックマンX〜5つの希望〜
第四十話 目覚める記憶
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馬乗りになり、全身全霊の力でレッドの近くに落ちていた金属の破片を振り下ろした。
破片はレッドの右目を貫いた。

レッド『ぐあああああああ!!!!』

右目を貫かれ、激痛がレッドを襲い、咆哮が響き渡った。
子供の姿からは想像出来ない程の恐ろしい力だった。
レッドは死の危険すら感じた。
目を貫いた破片が、このままでは電子頭脳に達する。
レッドは咄嗟に、転がっていた破片で少年の顔面を斬りつけた。

『うわ…っ!!』

コアを破り、額から頬に達する深い傷。
怯んだ隙にもう一撃、逆方向に斬る。
そして少年は激痛に耐え切れず、意識を失った。
少しの間を置いて立ち上がったレッド。
次の瞬間、少年の身体が光り輝き、純白のボディが漆黒へと変わっていた。

レッド『何だ…?』

『チッ…失敗作が…不具合が生じたか。早くそれを渡せ』

研究員が近付いた時、レッドは大鎌を研究員に突き付けていた。

レッド『人をモルモット扱いたぁ…同じレプリロイドとして黙ってられねえな』

『な…?』

研究員は目を見開いた。

『わ、私は依頼主だぞ。こんな勝手がまかり通ると思うのか!!』

レッド『俺達、レプリロイドにも誇りってもんがある…。仮にも依頼主だからな。命だけは勘弁してやる』

少年を担ぐと、レッドは研究所を後にしようとする。

『イレギュラーが…』

研究員の呪詛にも似たような呟きにレッドは振り返る。
しかしその顔は哀れむように研究員を見ていた。

レッド『イレギュラー…か。俺からすればお前らの方がイレギュラーに見えるぜ?』

その後、レッドは少年をレッドアラートの基地をへ連れていき、手当てをするが、怪我の影響で記憶を失ってしまい、少年の本当の名前、“Accelertor”を捩った…アクセル…“突き進め”という意味を持つ名前を与えられた。
これがアクセルの封印されていた記憶である。
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