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転生とらぶる
マクロスF
0798話
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早い。早いんだけど……それに比例するようにして修羅による揉め事も多く起きている。一応修羅王の彼やその弟や部下達が抑えてはいるんだけど、どうしても血の気が多いのはね。一時期、MMの魔法使いと全面戦争になりそうになった事もある」
「くくっ、正義の魔法使いとしては色々と思うところがあるんだろうさ。裏で盛大に煽っている奴もいるだろうしな」
「……MMか。厄介だな。だが、厄介だからと言って潰すなんて真似も出来ないしな」

 文字通りの意味で腐っても魔法界ではヘラスと並ぶ大国だ。だが、それ故に自らの権益を守る為にはどのような手段も取る。
 麻帆良はMMの下部組織ではあるが、既に半ば独立した存在になっている。その結果、異世界との貿易という利を得る事が難しくなり、その結果としてちょっかいを出しているのだろう。自分達を無視するな。妨害されたくなければこちらにも利益を渡せ、と。
 いっそ潰すか?
 数秒前の考えを無かった事にして考えるが、その後に起きる混乱を思えばやはり色々と不味い。
 となると、潰しはしなくても身の程を知らせる必要があるか。幸い、俺の名前は魔法界でも相当に売れている。その辺から責めればある程度の効力は期待出来る筈だ。

「一度魔法界に渡った方がいいのかもしれないな」
「……なるほど。だが断る」

 俺の言葉に頷きつつもネタに走るフェイト。
 ……お前、この1年半で何があった? 朝倉や早乙女辺りから妙な影響を受けていないだろうな。
 そんな俺の疑問を別の方面で感じたのか、コーヒーのカップを置きながら口を開く。

「確かに君が出て行けば一時的には収まるだろう。だが、それはあくまでも一時的にだ。それに、君がこの後ずっと魔法界に、そしてホワイトスターにいる訳でもないのだろう?」
「まぁ、確かに」

 実際問題、俺達シャドウミラーは未知の技術の収集を目的としている。それと、今はホワイトスターを中心とした異世界間貿易の拡大だ。
 そうなれば、当然未知の世界をリュケイオスで探す必要が出てきて、そして出向くのは当然個人である程度の事には対処できる俺になるだろう。
 なるほど。確かに俺が出て行って一時的に抑えても、いなくなった途端にまたMMが蠢くというのは上手くないな。フェイト達だけでどうにか出来ると知らしめる必要がある。

「フェイトの考えている事は分かった。ならそっちに任せよう」
「ああ、そうしてくれ。ただ、君は未知の世界に行ったらコーヒー豆を集めてきてくれればそれでいい」

 ……最後の一言が無ければ上手く纏まったのにな。
 結局、この後はエヴァやフェイトからの愚痴やら何やらを聞いて数時間程喫茶店に居座り、エヴァを迎えに来た茶々丸と遭遇。オロオロと心配されつつも、無事の帰還を喜ばれるのだった。
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