暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン〜ロストシャドウ〜
デスゲームの幕開け
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と、少し期待を抱いていた。
だが、そんな甘い考えは、儚く砕け散った。
『……今後、ゲームにおいて、あらゆる蘇生手段は機能しない。ヒットポイントがゼロになった瞬間、諸君のアバターは永久に消滅し、同時に』
続く言葉は、予想が出来てしまった…。
『諸君らの脳は、ナーヴギアによって破壊される』
わずかな時間が空き、最後に茅場は
『それでは、最後に諸君にとってこの世界が唯一の現実であるという証拠を見せよう。諸君のアイテムストレージに、私からのプレンゼントが用意してある。確認してくれ給え』
俺は、指示通りに、
右手の人差し指と中指をまっすぐ揃え掲げ、真下に降った。
出現したメインメニューから、アイテム欄のタブを叩くと、
表示された所持品リストの一番上にそれはあった。
アイテム名は─《手鏡》
俺はオブジェクト化のボタンを押して、手に取ったが
何も起こらない。俺は周りを見渡した。
突如として全員が白い光に包まれた、俺も光っている。
目を開けると、女性プレイヤーが消えている。
いや、正しくは元の姿に戻ったんだろう。
やはり、女性アバターのほとんどが男だったようだ。
俺も、いつもの見慣れた顔に戻っている。
そしてアナウンスが響く。
『今の私には、すでに一切の目的も、理由も、持たない。なぜなら……この状況こそ、私にとっての最終的な目的だからだ。この世界を創りだし、 鑑賞するためにのみ私はナーヴギアを、SAOを造った 。そして今、 全ては達成せしめられた。』
一呼吸おいて再び感情が感じられない声で茅場は話出した。
『以上で《ソードアート・オンライン》正式サービスのチュートリアルを終了する。プレイヤー諸君の健闘を祈る』
つまり、この世界で死ねば二度と家族に会えない…。
周りを見ると、泣き崩れるもの、呆然としているもの
いろいろだ、当然だろう、現実に帰れない
そう思うだけで家族との思い出が蘇る…。
その時、青い服を着た男と赤の服を着た男が
走って行く姿を見た。
あの二人はこの先、
何をすればいいのか知っているのだろうか?
俺は何か衝動に駆られたように二人を追いかけた。

そして、今に至る。
あの赤の服を着た男は、はじまりの街に残ったようだった。
そうこうしているうちに、街に着いた。
青い服の男は民家に入ったようだった…。
俺も男あとに続いて民家に入るのだった。

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