DAO:ゾーネンリヒト・レギオン〜神々の狂宴〜
第十六話
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いる。
魔法を行使するためには膨大なマナが必要だ。今現在魔法を操れるのは、あくまで『まがい物の神格』でしかない六門神を超える、その体内に《神気》をやどした『真に神に近き種族』、《ローレライ》だけ。その特性である、宝石のような輝きの瞳は、この世界にはもう存在していないとされる。ローレライはもはや滅びた種族。つまり、この世界に魔法は無い。
話を戻そう。
とにかく、その魔法であれど、六属性に分類されることに代わりはないのだ。だが、ごくまれに、例外的に六属性に分類できない魔術・魔法が存在する。例えば、一切の属性をもたないエネルギーの奔流、《無属性》や、土属性とは似て非なる《剣属性》、そして、竜種あるいはその血縁にしか使用できない、《竜属性》。
ドラゴンはその例外を含める全ての属性に高度な適性を示す。特に上位の存在…伝説に語られる《絶対強者》なる七色のドラゴンなど…は、全ての属性の魔法までも使いこなした、とされているほどだ。
そして――――それだけではなく、ドラゴンには前述のとおり、《竜属性》という専用の属性がある。その属性を用いて繰り出されるのが――――《竜神真言》だ。
『『■■■、■■■■■……』』
「まずい……ドラゴニック・ワーズの詠唱が来るぞ!!」
《ジークフリード》の口から紡ぎだされた、聞きなれない重音に、ラーヴェイが焦った表情で口走る。
ドラゴニック・ワーズは、人間が理解することのできない高位言語である竜神語で組まれている。ドラゴニック・ワーズから繰り出される魔術は、例外なく規格外の威力を誇る。
膨大なエネルギーの奔流で、都市一つをやすやすと丸ごと炭化させる威力を誇る、《竜神の威吹》。
あらゆる攻撃を跳ね返す無敵の装甲を出現させる、現存する中では最強の防御魔術、《竜神の甲殻》。
対象に想像を絶する恐怖感を植え付け、膨大な数のデバフを与える《竜神の魔眼》。
どれも人間や六門神が別の魔術で代用するのが愚かしくなるほどの威力を持った魔術だ。
そして真に恐ろしいのは、これですら『魔術でしかない』こと。かつての世界では《竜神真言》から繰り出される魔法もあったというのだから、それがどれだけの実力を誇っていたのかなど、もはや想像すらつかない。
唯一聞いたことがあるのは、世界に穴をあけたと言われる竜神真言魔法、《天神 失墜》。遥か昔、竜神の血を受けたローレライの魔法使いが行使したとされる術式。これを使えば、神の領域にすら上がれるとされた。この魔法を行使する為には長大な儀式が必要とされ、
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