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魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
79話:荒ぶる炎(ほむら)
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姿になった。
燃えるように赤いそれを正面に構え、怪人を目の前に見据える。
「シャアアァァァ!」
人間から攻撃を受け、無様に転がったことに怒り狂った怪人は、再び雄叫びを上げながら士へと突撃し始めた。
それに対し士は先程取り出した撥を構え、怪人が向かってくるのを目を閉じて静かに待っていた。
そして怪人が腕を振り上げ士を襲わんとしたその瞬間―――
「はぁっ!」
「グェァ―――ギュェッ!?」
目をカッと見開き迫る怪人の腕を撥で弾き、がら空きになった懐に三連撃を撥で叩き込んだ。
ほぼ無防備な状態で攻撃を受けた怪人は、当然後退していく。しかしこの時、怪人が悲鳴のような声を出したのには、攻撃を受けただけではなかった。
発火した≠フだ。士の撥が当たった場所が、怪人が後退する間に一瞬燃え上がったのだ。
その光景に怪人は驚き、慌てて炎を手で消しにかかる。案外すぐに消えた炎に安心するが、それも束の間。隙をついて間を詰めた士が、更に撥で攻撃を加える。
「せいやっ!はっ!」
「グオァァ!?」
懐に入り込んだ士は撥を振り下ろし三連撃、少し後退したところに一歩踏み込め、撥を横に構え二連撃、計五回の打撃を与えた。
勿論この時も攻撃が当たった場所から炎が上がり、怪人に更なるダメージを与えていく。これには怪人もたまらず天井に転がり、炎を消しながら距離を取った。
『音撃棒・烈火』。それが士が今両手に持つ武器の名だ。
本来『響鬼』というライダーが使う武器であり、響鬼が戦う『魔化魍』と呼ばれる敵に、『音撃』という攻撃を与える為の特殊な撥だ。
しかしこの撥は通常の戦闘時、今の士のように打撃武器としても使うことができる。この際士が『烈火』に魔力を纏わせることで、打撃を与えた部位から炎を発火させることもできるのだ。
その効果で自らの体から燃え上がる炎を消しきり、再び立ち上がる怪人。士はもう一度『烈火』を構え直すが、次の瞬間怪人の姿が霧のように消え見えなくなった。
(ここに来るときに使っていた透明化か)
早々に判断した士は静かに気配を探る。列車の上に感じる気配は、すでに士の後方数メートル先にいた。
それを感じた士はすぐに振り向き構えるが、その瞬間両手に持っていた撥が強い力で弾かれ、宙に浮かんだ。
これには遠目で見ていたなのは達だけじゃなく、士さえも驚いた。
(怪人の気配は数メートル先だ。なのに攻撃を受けたのか?)
そんな疑問を抱いていると、唐突に怪人の気配が感じた場所の景色が揺らいだ。
霧の中から出てきたように怪人の姿が見えていく。そして完全にその姿が現れた時、怪人の長い舌の先に二つの撥があった。
「
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