暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
79話:荒ぶる炎(ほむら)
[2/10]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
の持つ爪で引き裂こうとする怪人。しかしその攻撃を剣で弾き、さらには横を通るついでに剣を抜き胴のように振りぬき、一撃を与える。
怪人が悲鳴を上げ怯んだ隙に、士は後ろ蹴りを放ち怪人を蹴り飛ばす。
先程の剣での一撃を受けた為か、変な声を上げながら天井の上に転がる。再びそれを見て、士はやはりと確証を得た。
間違いなく、こいつはガジェットを製作した人物が作り出した怪人で―――明らかに雑魚だということを。
(なら、面倒なことにならなくて済みそうだ)
士が心の内でそう思っていると、怪人は今度は先程よりも早く立ち上がる。怒りが痛みを抑えたのだろうか。
しかし今度は無闇に突っ込んでくることもなく、先程よりも少しだけスタンスを広く取って立っている。
何か来るか? と思った矢先、怪人は頬を若干膨らませ、上体を弓なりに反らした。士は迷わずステップを踏み、その場から離れる。
怪人は反らせた上体を一気に引き戻し、口に溜めていた物を吐き出した。吐き出された数十発の液体は列車の天井に当たる。そこから突然、変な音と共に煙が上がった。
(これは、溶けてる……酸か!?)
怪人の口から放たれたのは、鉄をも溶かす特殊な酸だった。士が咄嗟の判断で避けていなければ、体中がレンコンのように穴だらけになっていたかもしれない。
その光景に思わず口笛を吹き、再び怪人に向き直る。そこには既に、発射の構えを取っている怪人の姿が。士はすぐに横へ跳び、迫り来る酸を避ける。
(近距離戦がダメだと悟って、遠距離に切り替えてきた。しかもそこそこの連射性だな)
そしてもっとも危険な点は、この液体が酸≠ナあることだ。
魔力で精製したものではなく、何らかの方法で溜めた酸。これははっきり言って、質量兵器と同じぐらい怖い物だ。
(防御の為に、ほとんどの奴らが魔力盾を展開する。おそらくあれは、それを軽く貫通する…)
つくづく魔導師に対して驚異的な存在だな、と心の中で苦笑を浮かべる。
しかし士はそれに臆することなく、再び発射される酸を避けながらライドブッカーからカードを抜く。そしてライドブッカーを再び銃へと戻す。
(さて、どうするか…)
怪人対士。その戦闘の光景を、少し遠めから眺める四人。六課のフォワードメンバーだ。
あの後、列車からウイングロードに乗って外へ出たスバルとティアナ。フリードに乗って先に見ていたエリオとキャロとも合流し、そのまま観戦に移った。
「大丈夫、キャロ?」
「は、はい! 大丈夫です…!」
先程まで過去のトラウマに震えていたキャロに、スバルが声をかける。しかし士が声をかけたのもあってか、
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ