第二部 文化祭
第54話 偽物の歌声
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だ、さっき、ちょっと元気がないように見えたからさ」
「キリト……」
和人はきちんと、まりあのことを見てくれている。そう思うと、なんだか嬉しくなった。
「……別に、なにか困ってるってわけじゃないんですよ。ただ……」
まりあは、今朝美冬に言われたことを全て話した。
「……ヴェルディ先生は私が最も尊敬する音楽家さんですから、私の作った歌を聴いてもらえるだなんて、ものすごく光栄なんです。ただ……」
「突然すぎて驚いたってわけか。……俺、いいこと思いついたかも」
「いい、こと?」
まりあが首を傾げると、和人は悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「ま、本番までのお楽しみってやつさ」
和人がくすくすと笑うので、まりあはつられて愛想笑いをするしかなかった。
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