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『自分:第1章』
『母/子』

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娘と2人きりで夜を過ごすのは凄く癒しの時間だった。
夜だけの育児でも大変やけど、それでもやっぱり零那を幸せな気持ちにさしてくれるのも娘。
可愛くてたまらん。
日々何らかの成長や変化を見せる姿は何とも言い難い。
感動するものがある。

命というのは不思議で、儚いけど尊い。
娘にはこの先何があろうとも強く逞しく生き抜いて欲しいと願う。
守って貰うだけの女にはなって欲しくない。
男に媚びず、芯の強い女になって欲しい。

娘は、寝てるとき、ニヤッ!と笑う事が増えた。
思わずこっちも笑ってしまう。
どんな夢を見てるのか、脳内に入りたいと思ってしまうほど。
子供って不思議。
育児って綺麗事では無い。
それでもやっぱり零那は結局、娘に救われてる。
それは何気ない一瞬の仕草や言葉だったりする。

抱っこするだけで妙に温かくて包まれる感覚になる。
本来反対に包んであげてると思うけど、実際は子供に心を包まれてる気がするから不思議でたまらん。

何をしても泣きやんでくれんときは困り果てる。
想いが足りてないんか愛が伝わって無いんか、母親として最低って言われてる気がする。
何もできん自分が惨めになる。
何をして欲しいんか解ってあげれん。

何から何まで試した。
それでも解決せんかったら辛い。
オムツ、授乳、体温調節から体調の異変、痒いんか痛いんか...
思いつくこと全部確かめる。
解らんくて自分も泣いてしまった。
駄目駄目な母親だった。


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