死の魔弾
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・」
「そして、それをごく一般人のプレイヤーがそんな縁起でもない言葉を選ぶわけがない、必然的に・・・」
「あいつが、死銃になる・・・」
ここまで頭がキレる人にあったのは始めてだった。そんな風に感心する中、シオンの言葉は止まることがなかった。
「ついでにあんたの正体、およびこれまでの殺人方法も分かったよ」
「えっ・・・」
「シオン!!」
私が尋ねようとしたその時、スタジアムの方からキリトが走ってきた。
「キリト、お前はシノンを連れて退避しろ。時間は俺たちが稼ぐ」
「“俺たち”?」
次の瞬間、死銃の目の前を一発の銃弾が通過した。
「ッ・・・!」
「言ったろ?俺たちが相手するって」
死銃のいる位置から数100mのビルの中、アリアは次弾を既に装填していた。
「へぇー、あれをかわすか・・・」
アリアはポイントを変えるべく、移動を開始する。彼女の頭の中には死銃の動きが焼き付いていた。
『あの動き、相当な手練れだってことは明らか。少なくとも、二発目は当たる気がしない・・・。あんな化け物にどう立ち回るつもりなの、シオン?』
アリアが別のポイントにつくために移動中の中、死銃とシオンは睨み合いが続いていた。
「行け、キリト。正直長くはもたない・・・」
「ッ、分かった・・・」
キリトはシノンを抱えたまま走り出した。死銃もその後を追おうとするが目の前にシオンが立ちはだかる。
「行かせるかよ、お前とは色々話さなきゃならねーからな・・・」
「・・・・・」
「話の続きをしようか?あんたの正体は追々話すとして、まずはその摩訶不思議な殺人方法についてあばいていこうか・・・」
シオンは死銃を睨みながら続けた。
「お前が以前殺した《ゼクシード》、《薄塩たらこ》の死因は心不全だった。被害者が装着していたのはアミュスフィア、脳には出血や血栓といった異常は見つからなかった。ならどうやってシステムの外にいる生身の人間の心臓を止めるか・・・?答えは簡単だ。外部からもう一人の協力者に銃撃と同時に薬品を注射した。おそらく注射針のない無針高圧注射器辺りで殺ったんだろう」
「そんなの、妄想、だ」
「そうだな、確かに俺の言っていることは妄想、仮説の一つにすぎない。俺もそう思ってたよ、“お前がペイルライダーを殺すまでな”・・・」
「何・・・」
「ペイルライダーを撃った位置が心臓だったら完璧だったよ。だが、お前が撃ったのは、“撃たされたのは”横っ腹だ。そんなところ当たっても人間死にはしない、お前は、“殺すように見せかけることはできても”、“直接的に殺すことはできないのさ”。SAOとは違ってな・・・」
死銃の鈍く光る紅い
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