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ソードアート・オンライン 〜白の剣士〜
死の魔弾
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は私に見せた。
円の中に、黒い星。
黒星(ヘイシン)五四式。───あの銃。

五年前、私の人生全てが変わったしまったあの銃がなんでここに・・・!?

手からこぼれ落ちるMP7、しかし私はその音すら聞こえなかった。
感覚がどんどん闇へと落ちていく、残っているのは二つの紅い目と一つの銃口だけだった。
死銃が引き金を振り絞ろうとした時、私の中には五年前の事件とは別の光景が浮かんだ。それは同じく五年前、私が虐められていた時に助けてくれたあの人の背中───

私はその人に憧れて強くあろうと思った。
しかし、それはできなかった。
その(ザマ)がこれである、本当になさけない───

『どうせ来ないのは分かってる、でも・・・』

でも、あえて願いたい。私をもう一度救ってほしい!

『だから、助けて!!』

「さあ・・・キリト、見せてみろ。お前の怒りを、殺意を狂気の剣を、もう一度、見せてみろ」

死銃がシノンの心臓に照準をあわせる。そしてその引き金を───






























「・・・させるかよ!!」

「ッ!」

「おらぁッ!!」

しかしそれは空から降ってきた一閃の光によって阻まれた。死銃はそれを身を反るようにしてかわすと、後方にステップした。

『一体、なにが・・・?』

私が我に帰ると同時に、目の前に一人のプレイヤーが舞い降りた。

身に纏った灰色のコート、両手に握られたコルトガバメントとM945の銃、そしてその人物を象徴するかのような白い髪。
地面に刺さった光剣を抜くとその人は私に呟いた。

「無事か、シノン?」

「シ、オン?」

「貴様、また・・・」

「よう死銃、もといSteven(スティーブン)。いや、こう呼ぶべきか?」

シオンは銃口を死銃に向けて言った。

Sterben(ステルベン)・・・。それがお前の今大会での名前だ」

「なぜ、分かった」

「おかしいと思ったんだ。シノンが言っていた知らない三人の中でお前の《Sterben》にだけ違和感があった。スティーブンにしたいなら普通は《Steven》だからな」

「・・・・・」

「まあ、ここまでは“妄想”、“推測”、“仮定”、どれをとっても構わん。問題はその《Sterben》という単語の意味なんだからな」

「意味?」

私はシオンの言っていることが理解できなかった。
シオンは更に続ける。

「シノン、お前はドイツ語に関してはどのくらい知っている?」

「あいさつ程度なら・・・」

「《Sterben》、これはドイツ語で《死》を意味する単語なんだ」

「死・・
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