ハイスクールV×D ライド1
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此処とは違う世界、此処とは違う星……。神秘と科学の共存する世界があった。
その世界に於いて二人の英雄と呼ばれた剣士が居た。
そんな彼らが本来存在する世界とは別の世界……科学と神秘が別々の道を歩む世界に於いて、光と影の英雄が持つ剣が流れ着いていた。
その世界に於ける三大勢力……天使、悪魔、堕天使が争いを繰り広げる中、光の兵装は天使に、影の兵装は堕天使の手に渡ることとなった。
二つの兵装の力は圧倒的なものであり、その兵装を手に出来なかった悪魔は次第に追い詰められ、三大勢力の勢力図から悪魔は消えるかと思われた。だが、二つの兵装の力に意識を飲み込まれた所有者達はその力を暴走させ始め、自軍にさえ大きな傷跡を残す事になった。
力に呑まれた天使と堕天使の戦いは壮絶なものを極めたが、異世界より兵装を探し現れた『守護竜』によって力に飲み込まれた天使と堕天使は討たれたが、守護竜は本来有るべき世界に戻れぬ事を知り、嘆きながら何処かへと去っていったとされる。
再び三つ巴の戦いが続く中、天使、堕天使、悪魔の誰もが守護竜の元に在る兵装を求めた。『己ならば扱える』と。二つの兵装が真に求める物を知らずに。
その守護竜は全ての神話に属するものはこう呼び続ける。『聖域の守護竜ソウルセイバー・ドラゴン』と。
廃墟となった工場、其処に有るのは異形の影と白い剣を持った無表情な白い仮面を被った少年が対峙していた。
「ふっ!」
蜘蛛の下半身を持ったハグレ悪魔を彼はその白い剣で切り裂くも、大きく後ろに飛び跳ねる事で致命傷を回避する。
(浅かったか、だが!)
「がぁ!!! に、人間風情ガァ!!!」
ハグレ悪魔が口から糸を吐き出すが、彼はそれを避けながら距離を詰める。戦場である廃工場の障害物や壁を足場にハグレ悪魔へと肉薄、
「終わりだ」
その剣を一閃する。何が起こったのか理解しないままに何れ堕ちるハグレ悪魔。
「お終いだな。まっ、相変らずハグレ退治は良い金になるよな」
倒した証となる部位を確保しつつ仮面を外して軽く呼吸する。血の匂いがする工場の空気は良い物ではないが、それでも仮面をつけていると息苦しいのだ。
一応、幼馴染の恋人が原因となって両親とケンカして家出に近い形での進学……当然ながら仕送りもない為に、生活費を稼ぐためにも、その剣の力に熟れる為にもこうしたハグレ退治は欠かせない。
「……にしても。ここの管理している悪魔……誰かは知らないけど、意外と抜けてるよな……」
そのお蔭でこうして日々の稼ぎには困らないが、同時にそれ相応の犠牲も出てしまっている。それについては複雑な心境だ。
「良いか。帰って風呂入って寝よう」
返り血を
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