学園祭
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だ?
な、泣いてなんかないやぃ! これは、目に汗が入って・・・
・・・僕らがこんなことをしてても、こちらを向く人は誰もいない
人間からコマになった時点で、周りから認知されにくい存在になってしまった
体がぶつかろうが、何も言わずに通り過ぎていく学生達に初めは違和感を感じたが
最近ではすっかり慣れてしまった
殴ったり蹴ったりすればさすがに気付かれるが、普通に過ごしている分には
誰とも関わりあう事は無いようだ
周りに倒れているのは、10分程前までは動いていた「コマ」だ
黒いコート姿の3人組は突然目の前に現れた
------ 10分前 ------
・・・・!?
目の前に立ちふさがる黒いコートに身を包んだ3人組
頭には、目深に被ったハンチング帽が乗っかっている
「 いざ 」
「 尋常に 」
「 勝負! 」
3人が一言づつ喋っているが、まるで1人が話しているかのようなテンポの良さである
しかし、こちとらただビビッて逃げ出すような素人ではない
「 な、なにか私たちに御用でしょうか? 」
ここはとりあえずビビッたふりをしておく
そして、ポッケに手を突っ込み、カッターナイフを握る
安物ではない、純正品だ、オル〇ァだ
「 お前は 」
「 神策の女神の 」
「 コマだ 」
「 そ、そうかもしれませんけど、ていうかそうなんですが
僕にあなた方と戦うつもりはありません 」
「 ほう 」
「 ならば 」
「 何を? 」
いつも通りニコニコしているシルメリアを一瞥し、3人に向かって歩き出す
正直なところ、戦うつもりなんて全く無い
戦うなんて勇者のやることで、自分は臆病者であり勇者ではない
女神のコマだが、何か特技があるわけでもない・・・・だから・・・・
僕は3人の目の前まで来た
3人は横に並んでいる
闘う事なんてしない・・・・ただ・・・・一方的に・・・・
「 殺す。 」
左と中央の2人が崩れ落ちる
彼らの体から切り離された頭部が、一瞬遅れてドチャッと音を立てて地面に落ちる
倒れた彼らの間には、両手に持ったカッターを振り切った体勢で女神のコマがたたずんでいる
返り血を浴び、色めくその顔の表情はうかがえない
しかし、残った1人の反応も素早い
中腰になっている女神のコマに、キレのある右ハイキックを繰り出す
女神のコマはその蹴りを左手一本で防御するが、ただの人間の蹴りでは無い
左腕内部の硬質な芯が砕ける音がする・・・が、気にしない
残った右手に握ったカッターで、3人目の首を落とす
今度は体より先に頭部が地面に落ちた
残った首なしの体は、しばし直立していたが、やがてドサリと倒れた
周囲には大勢の人がいる
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