学園祭
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ぁ
「 そろそろきますかね 」
「 何が来るんです? 」
「 敵ですよ 」
「 それは楽しみですね 」
「 自信あるんですか? 対人戦闘は始めてでしょう? 」
「 まぁ、見ててくださいよ 」
「 ふふ、頼りにしてますよ 」
ニヤニヤしている怪しい二人組に襲撃者が現れたのは、その直後だった
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【 レン視点 】
「 まぁ、こんな感じでどうでしょう? 」
「 意外にやりますのね・・・おどろ・・いや、安心しましたわ 」
シルメリアは一瞬驚いた様子だったが、すぐにいつもの笑顔に戻った
やっぱりいつもの笑顔が一番かわいい
僕は折れた左腕の痛みに耐えながら、なんとかそこに立っていた
腕が折れるって、意外と痛いんだなぁ・・・なんてあくまで客観的に自分を見る
痛みに耐え切れず叫んだり、苦痛に顔を歪めることは無い
ただ現実を受け入れる
左腕が折れただけだ。死んだわけじゃない
「 ・・・ケガがすぐ治る魔法とかあります? 」
「 1回5000円です 」
「 ま、マジですか・・・ 」
「 冗談ですよ。でも、この世界に来てから物の価値観が変わりました
お金が無いと何もできないんですね・・・ってことで
あなたから都合よく巻き上げようとしたのですが、あんまりお金持ってそうではないですし、
なんだか不憫に思えて・・・ 」
なんだろう、胸を締め付けるこの気持ちは・・・
そうか、これが・・・敗北感・・・
「 お金くらい、作れるんじゃないですか? 」
「 どうやって作るというのですか? 」
「 いや、なんかこう、念じたりとかしたらお札が増えたりしないんですか? 」
言いつつ、シルメリアに財布から出した諭吉を渡す
お釣りはいらねぇっすよ! ・・・うん、ほんと。
ほんとにいらな・・・い、いらないと思う・・・そんな気がしたりしなかったり・・・
1万円札を両手で持ち、瞼をそっと閉じるシルメリア
辺りが少し暗くなる
「 そんなに都合良くできるわけが・・・ 」
お札を持った両の手の間に、紫の電流が迸る
眩い光が僕たちの視界を奪っていった・・・そして、光が消えた
おそるおそる目を開けて、シルメリアの両手、正しくはその間にあるものを見る
そこにあったのは、1枚の1万円札・・・だった燃えカス。
「 ・・・・ 」
「 ・・・・ 」
「 ・・・やはり、ズルはいけませんね 」
「 ですね、地道に稼ぐほうがよさそうですね 」
今日僕は大切な事を学びました
ズルしちゃだめ!ゼッタイ!!
悲しくなんてないさ・・・あれ? 頬を流れるこの雫は何
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