12ー番外編!私の風邪。
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「ごめんなさい。佳。もう食べられない…。」
すると佳は薬と水を持って戻ってくると。
「半分食べたの?…うん。大丈夫だよ。」
ちゃっとお粥を片付けると薬と水をもう用意していた。
「はい。これ飲んで。そしたらちゃっとちゃっと寝る!」
「うん…。」
私は言われた通りに薬を飲んでゆっくり横になる。そうするとまた佳は布団と毛布を掛けてくれた。
「はい。おやすみ。」
「ねえ…佳。」
私は少しボヤける頭で頼み事をする。
「私が寝るまで…そばにいて?」
少しさみしかったのだ。病気の時の不安な心理だと分かっていても。それに1人暮らしの時に病気になるととてもさみしい。
そうすると佳はニッコリ笑って。
「もちろん。いてあげるよ。」
そう言ってベットの近くにしゃがみ込んで私の手を握る。優しい握り方で安心した気持ちになる。
「ありがとう…けい…。」
「…早く良くなってね。」
その言葉を最後に私の視界は真っ暗になった。
次の日、起きると咳が少し出るが。熱ぽさは無くなっていた。
「あ…。」
手になんか違和感を感じたと思うと昨日のしゃがみ込んでいる状態で佳が眠っていた。
「…。」
「ありがとうね。佳。」
スー。スー。と静かに寝息を立てる佳に私はそう呟いてもう少し寝ることにした。
もちろん手は握ったままで。
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