第五章
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第五章
「これから」
「ええと、カラオケは行ったし」
「ええ」
とりあえず匠馬の言葉に頷いてだった。それからだった。
「今度は何処に行く?」
「何処にね」
「そう、何処に行く?」
また麻美に問うた。
「居酒屋ならこのビルに一緒にあるけれど」
「白鯨よね」
「うん、そこに行く?」
こう麻美に提案した。二人共カラオケボックスで結構食べた。だがそれでもまだ食べられたのだ。そしてそれと共に飲めもしたのだった。
「それであらためてね」
「飲んで食べてよね」
「それでどうかな」
「そうね」
そこまで聞いてだった。麻美は少しの間考える顔になってだ。そうして言うのだった。
「それじゃあ今から」
「行こうか。一緒に楽しくやろう」
また麻美に言ってみせた。
「あらためてね」
「ええ。あと」
「あと?」
「よかったらだけれど」
今度は麻美の方からだった。彼女の方から言ってきたのである。
「また一緒に楽しくやりたいけれど」
「飲んで食べてなんだね」
「カラオケも好きだし」
そちらもだというのだ。麻美はその顔をにこりとさせていた。
「遊びましょう。二人でね」
「うん、そうしよう」
二人で話してだ。そのうえで今は白鯨で楽しくやった。それが二人のはじまりだった。
それから時々一緒に飲んで食べた。完全に遊び友達になった。そしてそのことを仁にも言われるのだった。
「御前等最近いい感じか?」
「いい感じって?」
「だからだよ。結構一緒にいるらしいじゃないか」
同じ講義を受ける前にだ。教室の中で話をするのだった。教室は今は高校にあるような比較的小さく纏まった教室である。机や椅子も高校にあるような一つ一つになっている木とパイプのものである。そこに座って話をしているのだ。
「付き合ってるのか?」
「付き合ってはないな」
それはないというのである。
「遊び友達だよな」
「何だよ、そんなのかよ」
「御前等と同じか?」
そして彼と地和のことも言うのだった。
「それは」
「俺達一応付き合ってるんだけれどな」
だが仁はこう返すのだった。
「それはな」
「そうだったのか」
「そうだよ。しかしお互いに相手を探す為の合コンだったんだがな」
「遊び友達はできたけれどな」
「それもいいか?」
腕を組んでの今の仁の言葉だった。
「彼氏彼女になってもらいたかったんだけれどな」
「まあ俺は楽しんでるけれどさ」
匠馬は笑顔で仁に返した。
「結構な」
「それでもいいか。御前とあの娘がいいんならな」
仁は少し残念そうだったがそれでも頷きはした。そうしてそのうえで二人を見守ることにしたのだった。そしてその匠馬と麻美はだ。この日も一緒に遊んでいた。
今日は酒ではなくケーキだった
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