―女王―
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『人を素材にモンスターと融合! これで良いデュエリストが生まれるんだ』――俺の目の前にいる覇王に忠誠を誓っているデュエリストは、《聖女ジャンヌ》。『融合』モンスターである。
俺のこの考えが正しければ。もしも明日香が闇魔界の軍勢に捕まっていたとしたら。彼女はもういない――ないし、俺が今から彼女を殺すこととなる。
「……いくわよ」
茫然自失となっている俺から反応がないのがつまらなかったのか、楽しげに語っていた覇王の言葉が止まると、聖女ジャンヌがデュエルの準備を完了させる。ただで殺されるわけにはいかない、こちらもデュエルの準備を完了させねば……!
『デュエル!』
遊矢LP4000
ジャンヌLP4000
「私の先攻」
先攻を得たのは聖女ジャンヌ。……一度考えてしまうと、その凛々しい姿はどうしても明日香と被ってしまう。
「くっ……」
デュエル中に文字通り命取りになる思考を頭から追い出すと、俺はジャンヌのデッキの内容へと思考を切り替える。明日香のデッキは紆余曲折あったのか、ヒロイックの一人であるカンデラが所持していて、今は俺のデッキケースの中にあるが……いや、あの聖女ジャンヌは明日香とは関係ない。……関係ないのだから明日香のデッキのことを考える必要はないはずだ。
「私は儀式魔法《祝祷の聖歌》を発動!」
「儀式!?」
聖女ジャンヌが発動した儀式魔法《祝祷の聖歌》に驚きの声が漏れる。サイバー・エンジェルではないようだが……偶然だと信じきれなくなってきている……
「あら、儀式がそんなに珍しいかしら? ……まあ良いわ、私は《儀式魔人デモリッシャー》と《儀式魔人プレコグスター》をリリースし、《竜姫神サフィラ》を儀式召喚!」
どこからか聞こえてくる祝福の歌声とともに、美しく白く輝く竜をかたどったモンスターが降臨する。さらにその降臨には、モンスターに更なる効果を与える儀式魔人たちが付随している。
「カードを一枚伏せてターンエンド。そして、エンドフェイズ時に《竜姫神サフィラ》の効果が発動するわ!」
竜姫神サフィラから発せられた光が収束すると、聖女ジャンヌのデュエルディスクに収められたデッキへと光が吸収された。それと同時に聖女ジャンヌへと、光り輝くカードが手札に加えられる。
「儀式召喚されたターン、私はカードを二枚ドローし、一枚墓地に送ることが出来る」
「……俺のターン、ドロー!」
《竜姫神サフィラ》の効果によって聖女ジャンヌはカードをドローすると、改めて俺にターンが回ってくる。《竜姫神サフィラ》の効果が儀式召喚したターンのドロー、という効果だけとはとても思えないが……
「俺は《マックス・ウォリアー》を召喚!」
まずは《レスキュー・ウォリアー》
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