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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―女王―
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《狂った召喚歯車》の効果は対象モンスターの同時召喚。さらに《ブンボーグ001》はチューナーモンスターであり……これでシンクロ召喚の準備が整った。

「そんなっ……!」

「自身の効果でレベル2となった《チューニング・サポーター》二体と、レベル1のままの《チューニング・サポーター》に、レベル1の《ブンボーグ001》をチューニング!」

 そして《チューニング・サポーター》は、その名の通りシンクロ召喚のサポートに特化したモンスター。その効果を十全に活かして自身のレベルを自在に操り、合計レベルは計画通りの六。《チューニング・サポーター》たちを包んでいた光の輪が収束していき、俺のフィールドに新たな機械戦士が降り立つ。

「集いし事象から、重力の闘士が推参する。光差す道となれ! シンクロ召喚! 《グラヴィティ・ウォリアー》!」

 シンクロ召喚されるのは獣の意匠をかたどった、重力の機械戦士《グラヴィティ・ウォリアー》。フィールドに君臨するなり遠吠えを轟かせ、敵のモンスター達を睥睨していく。

「グラヴィティ・ウォリアーがシンクロ召喚に成功した時、相手モンスターの数×300ポイント攻撃力がアップする! パワー・グラヴィテーション!」

 そして《グラヴィティ・ウォリアー》は、敵の数が多ければ多い程にその攻撃力を増す。聖女ジャンヌのフィールドのモンスターは、《狂った召喚歯車》の影響もあり五体。大量の敵に際し《グラヴィティ・ウォリアー》の闘争心が刺激され、彼の武器である機械化された爪が鋭く研ぎ澄まされていき――

 ――《グラヴィティ・ウォリアー》は俺のフィールドから姿を消した。

「リバースカード、オープン。《煉獄の落とし穴》」

 攻撃力2000以上の大物を対象とする《煉獄の落とし穴》。静かに発動されたそのカードに対し、《グラヴィティ・ウォリアー》はなすすべもなく破壊された。《ブンボーグ001》からの最後の望みをかけたシンクロ召喚だろうと、神から与えられる天罰には勝てないというのか……

「……だが、《チューニング・サポーター》の効果は発動している!」

 ……だが、俺には《グラヴィティ・ウォリアー》が繋げてくれた『希望』が残っている。《チューニング・サポーター》がシンクロ素材になった時、カードをドローする効果は《煉獄の落とし穴》では無効にならない。何故なら、《煉獄の落とし穴》が無効化するのはチェーンした《グラヴィティ・ウォリアー》の召喚のみであり、《チューニング・サポーター》の効果処理は問題なく行われるからだ。

 ……要するに、《グラヴィティ・ウォリアー》がまだチャンスを残してくれた、ということに他ならない。

「《チューニング・サポーター》の効果により、俺はカードを三枚ドロー!」

 そしてドローした三枚
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