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本気になっていく恋
第二章
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その本名である。
「どうだよ、いい名前だよ」
「見剣っていうのね」
「ああ、どうだよこの名前」
「何か物騒にも聞こえるけれどね」
 こう返す地和だった。
「あんたの名前は下の名前しか知らなかったけれどね」
「だよな。俺もちいのこと仇名でしか知らなかったしな」
「わたしも。仁ちゃんだしね」
 明るく返す地和だった。どうやら二人はそうした仲のいい友人同士らしい。それは横で話を聞いていた匠馬にもよくわかることだった。
 そしてだ。話しているうちに色々とメニューが来た。点心にラーメンである。それと酒だ。
「はい、どうぞ」
「ああ、どうも」
 あのベイスターズの帽子の女の子だ。相変わらず憮然とした顔でだ。そのうえで台車に乗せたメニューを持って来た。そうして次々とそのメニューをテーブルの上に運んできたのである。

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