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美しき異形達
第二十六話 姉妹の日々その十四
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「そのコツから貴女の倒し方がわかったわ」
「私の?どうするのかしら」
「そう、それはね」
 こう一言置いてだった、そのうえで。
 黒蘭はその手に力を宿した、彼女の力を。
 黒い闇、即ち彼女の力である魔だった。それを両手に持っていたクラブに出し。
 怪人の顔に突き出した、すると。
 怪人は咄嗟にさけようとした、だがそのさけようとした時にだった。
 怪人は攻撃を中断してしまいしかも気を散らした、そこでだった。 
 黒蘭は右足にも力を込めて黒い蹴りを正面、怪人の腹に向けて放った。怪人の腹にその一撃が直撃して。
 怪人は動きを止めた、そこにさらにだった。
 黒蘭は両手のクラブで怪人を一気に攻めた、蹴りまで入れて。
 乱舞の様に激しい攻撃だった、その止めに。
 クラブを消してフラフープを出しそれに懇親の闇を込めてだった。
 左から右に一気に一閃させた、すると。
 怪人の身体が両断された、身体は断ち切られはしなかったがその一撃が怪人の背中にミザール、黒蘭の符号を出させた。その黒い符号を見てだった。
 薊は確かな声でだ、裕香に言った。
「頭だよな」
「そうね、薊ちゃん達はいつもよね」
「頭使ってな」
「そうして勝ってるわよね」
「あれなんだよ、頭を使わないとな」
「怪人には勝てないのね」
「あたし馬鹿だけれどな」 
 自分ではこう言う薊だった。
「けれど咄嗟に思いついたことをしてな」
「勝ってるわよね」
「そうだよ、そしてそれはな」
「皆よね」
「黒蘭ちゃんだってな」
 今戦っている彼女もというのだ。
「そうなんだよ」
「機転なのね」
「そういうことだよ、さっきはな」
「咄嗟に力を出して」
「それで怪人の気を乱してなんだよ」
 そしてその時にというのだ。
「一気に仕掛けてな」
「勝ったのね」
「かなり強い奴だったけれどな」
「それでも闘い方があるのね」
「そういうことだな」
「そうね」
 こう話すのだった、そして。
 敗れた怪人もだ、まだ己の前にいる黒蘭にこう言った。
「見事ね、まさかあそこで仕掛けて」
「ええ、さっきまで力を使っていなかったけれど」
「それでもなのね」
「使ってね」
「そしてそれで私の気を散らして」
「これまで出していなかった技が一番効くわ」
 その戦闘においてだ。
「二度は使えないけれど」
「若しあそこで私の気が散らなかったらどうしたのかしら」
「その時は他の方法を使っていたわ」
 二度は使わないにしても、というのだ。
「それだけよ」
「他の機転を」
「そういうことよ、けれど上手くいって何よりだわ」
 最初の一撃で、というのだ。
「勝ったわね」
「ええ、私の負けよ」
「では貴女はこれで」
「消えるわ」
 身体はまだ灰にはなって
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