第四幕その九
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「楽しく食べているよ」
「だからですか」
「お昼はこうして食べているんだ」
食堂で、というのです。
「それではね」
「はい、それじゃあ」
「食べ終わってから」
「森に行こう」
白いものが見えたそこにというのです。
「そうしよう」
「まずは食べて」
「それから」
「そう、そうしてね」
そのうえでだというのです。
「彼を見付けたら」
「ボタンとスカーフをですね」
「返すんですね」
「そうしよう」
こうお話をしながら皆でカレーを食べてでした、そのうえで森に向かいます。ただ恵梨香は自分達が食べたカレーについてくすりと言いました。
「マンチキンだからですね」
「青かったっていうのね」
「はい、カレーも」
「そう、青なのよ」
何もかもが青のマンチキンだからです。
「カレーも他のものもね」
「人参もですし」
「そう、マンチキンだと青よ」
赤い筈の人参もです、そうなるのです。
「トマトもね」
「前に青いプティングをご馳走になりました」
「青くても美味しかったでしょ」
「はい、とても」
「そうでしょ、だからね」
それでだというのです。
「カレーも青いのよ」
「何もかもが」
「お米も青いしね」
カレールーだけではありません、青いものは。
「それもよ」
「全部青ですね」
「そういうことよ。それぞれのお国の色になるのよ」
そういうことだと言うのです。
「ここはオズの国だからね」
「そうですね」
「そこが面白いでしょ」
「何でもその国の色になることが」
「勿論他の色も入れられるわよ」
マンチキンの国でも、というのです。
「赤や黄色もね」
「そうした色もですね」
「そう、なるから」
それも可能だというのです。
「普通の色のカレーもあるわよ」
「それも面白いですね」
恵梨香はドロシー のことばに笑顔で応えました、そしてなのでした。
皆で森に入りました、森の中はとても広いです。
ですがその場所はもうわかっています、教授はそこに皆を案内します。
「こっちだよ」
「あっ、そういえば」
ここでトトも言います。
「ボタン=ブライトの匂いもするよ」
「強まってきてるね」
「教授が案内する方に行くとね」
「では間違いないね」
トトも言うからには、というのです。
「それではね」
「ここに行って間違いないね」
「うん、確実にね」
ボタン=ブライトがいるというのです。
「では行こう」
「それじゃあね」
「それにしてもボタン=ブライトって子は」
ナターシャが首を傾げさせて言うことは。
「本当に何時何処にいるかわからない子ね」
「それが彼なんだよ」
教授もナターシャに答えます。
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